前回のあらすじ(先の見えないトンネルのなか)
春先から開発を進めていた自動トレードシステムの開発が頓挫し、
先の見えないトンネルの中をさまよっている間隔にとらわれていた。
吉田は状況を整理するために、師匠である為替和尚から習ったFX相場に関することをブレインダンプし、マインドマップに描き写した。為替和尚は、マインドマップにより可視化された自らの相場観を
再確認しつつ、やはり最も重要度が高いものは節であると判断した。特に重視しているのは、1時間の節であり、それをわかりやすく表示するためのインジケータの作成を吉田に依頼した。
師匠より依頼されたインジケータは、1時間の高値安値を表示させる
インジケータである。最も近いものがカスタムキャンドルというインジケータだが、カスタムキャンドルはその時間の値動きを、マルチタイムフレームのローソク足として表示するものだ。
師匠は、単に異なるタイムフレームのローソク足を表示するのではなく、
1本前の高値安値を、現在の時間に表示するインジケータを要望した。
なぜ、そんなインジケータが必要なのか?
吉田にはにわかに理解できなかったが、師匠の強い要望により、
インジケータの開発がはじまった。