なんでFXやらないの? 儲かるよ!
友達がなんでFXやらないの? 5000円くらいすぐに儲かるよ。
○○もやったらいいのに…。
吉田さんどう思う? FXやってみたほうがいいかな?
女友達からの相談である。
彼女はFXをやっている友人が薦めているので、
儲かるなら自分もやりたいという質問だ。
吉田は間髪いれず「俺もFXはたしなむ程度にやってるけど、やめといたほうがいいんじゃないかな。損することもあるよ」と答えた。
それに対して彼女は
そっか。損するのは嫌だなぁ。
でも、この間友達がFXで儲けて、新しいバックを買ったらしい。
ちょっと勉強してからやれば大丈夫じゃない?
友達に教わろうと思うんだけど、どう思う?
この問に対して吉田はしばし考えた後にこやかに答えた。
「勝ち組の友だちが教えてくれるなら、大丈夫でしょ。やってみれば?」
こういう人は、うまくいった時のことしか頭にない。
いくら忠告しても無駄。
何よりも相場はゼロサムゲーム。分捕り合戦の鉄火場だ。
養分がなければ森は豊かにならない
彼女が立派な養分になってくれることを願うばかりである(笑)。
5000円簡単に稼げるなら、それ以上のお金を飛ばす可能性があることを理解してない人が未だに多いと思う。
彼女は忠告よりも興味(自分の欲)が優っていたので、
その身を持って鉄火場のえげつなさを学んでもらえればと思う(笑)。
それも友人としての優しさでしょ(笑)?
儲け話やトクする話に人は弱い?
儲け話やトクする話は、注意して見るとあっちこっちに転がっています。
しかし、本当に美味しい話が、縁もゆかりもない、社会的な影響力もない人のところに来るでしょうか?
冒頭で紹介した女友達(以後、養子)だけでなく、ニュースを見ているとよくこんな話もみかけます。最近だとこれ。
兵庫県警東灘署は28日、神戸市東灘区のパートの女性(59)が、証券会社員を名乗る男から現金計3700万円をだまし取られたと発表した。
同署によると、女性宅に昨年7月12日、男から架空の会社の債権購入を勧める電話があり、女性は同26日、自宅を訪れた男に現金1500万円を手渡した。その後9月12日までの間、自宅に来た男に3回にわたり2200万円を手渡し、計3700万円をだまし取られたという。
出典:産経ニュース
類似の事件で、倍の値段で買い戻すから名義を貸して欲しいとか、
そんな詐欺事件のニュースがTVなどを通じてたまに耳に入ってきます。
だます方もだます方だけど、騙される方も騙される方ですね。
これらは「儲け話やトクする話」が大好きなところに、
自分だけは大丈夫という発想が加わった例です。
注意して見ていると月に1回はこんなニュースが流れてますよ。
これはどういう心理なんでしょう。
冒頭の養子ちゃんの例で言うと
(1) 誰々が儲かったというトクする話に飛びついた
(2) 自分が損することが念頭にない
(3) 自分が投資しようとしているものについて何の知識もない
(4) 助言を求めたくせに、都合の悪い話は耳に入らない
証券詐欺に引っかかっているひとも同じでしょう。
こういうニュースや話をみて、バカだなぁと思ってるあなた。
形は違えどあなたも同じかもしれないですよ。
相場の世界にいる人も犯してる間違い
前述の話は相場経験のない人の話ですが、実は同じ構造は相場経験のある人の中にもあるのです。というより、95%の負け組の人は同じ過ちをしてます。
例えば、こんな経験ないですか?
あとちょっとで大台だと思って、待ってたら反転して利益が大幅目減りした。すると今度は、せっかく乗った利益が飛ぶのが怖くなり、チキン利食いしたらその後めちゃくちゃ飛んだ。
これを繰り返しているうちに、損切りはやたらと耐える、
利食いはめちゃめちゃチキンになる。
これと冒頭の話と何の関係があるのか? あるんですよ。
共通してるのは…
自分の思い通りになると
思ってるところ
エントリーが何とかうまくいくようになると(危なっかしいけど)、
今度は利食いのポイントを探し始めるのは誰もがくり返す道です。
そこで行き着くのが2つの方法。
(1)トレーリングストップ
どこまで飛ぶかわからないから、S/Lを利益方向に移動してストップにかかったところで手仕舞い。
(2)利食いを指値で入れる
エントリーしたら、TakeProfit(T/P)を指値でいれておきます。目標のプライスになったら手仕舞い。この場合、StopLoss(S/L)もあわせて注文しておくことが多いですね。
どちらも戦術としては間違ってないと思いますよ。
でも、エントリーポイントを基準にPips数で入れてる場合、
それは思い上がりとしか言いようが無いですね。
「何を根拠にそんなことを言うのか?」と反論する人もいるかもしれません。では「何を根拠にそのPips数を利食いに設定してるの?」
S/L 20pips、T/P 30pipsは自分の都合じゃないの?
川の流れに身を任せて
今から4年くらい前のことです。
師匠(為替和尚)からいきなり…
FXを極めた感じ♪ 川の流れに身を任せて。
一子相伝の無想転生、奥義を極めたで!
こんな突飛なメールが届きました。
(奮戦記:ヨコの流れを読み取れ!)
開発奮戦記に書いた内容ですが、師匠の到達点は
マーケットは自分の都合では
動かない
ということです。神ならざる人の身で、相場がどこまで飛ぶのかを予想するのはおこがましい。訓練によりそのレベルに到達する人がいるのは確かですが、無謀としか言いようがない。
(自分の都合で動かしたいなら、マーケットメイク出来るだけの資金を用意してください。)
相場は大河の流れです。
トレーダーはその中を泳ぐ小魚。小魚に川の流れを変えることは出来ません。このことを理解すると、ニュートラルな気持ちで相場に接することができるようになります。
相場を屈服させるのではなく、
流れに乗る
もちろん、流れに逆らうことも出来ます。しかし、川を遡上するのは体力を消耗します。相場の場合は「あなたの資金」が体力です。
力尽きれば養分になるだけです。
自分のコントロールできるものとそうでないものを理解する。
その上で、何をコントロールするか(マネージメント)を決める。
そうすれば一段上のステージに上がれます。
前回は大変失礼致しましたm(_ _)m
>相場は大河の流れです。
トレーダーはその中を泳ぐ小魚。小魚に川の流れを変えることは出来ません。このことを理解すると、ニュートラルな気持ちで相場に接することができるようになります。
これって素晴らしい言葉ですね!
吉田さんのご指摘どおり、Pipsでの退出検証で、良い結果を私は得られませんでした(*_*)
検証中の私を見た承太郎は『やれやれだぜ』と間違い無く言った事でしょう(笑)