資料から読み解く自動トレード開発の歴史

2014/03/15 カテゴリ:目標設定
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皆さんは手書き派? それともパソコン派?
吉田はモノを考えるときは、圧倒的に手書き派なんですよ。
文章を書くときは、迷わずパソコンを使いますけど。


自動トレード設計を考える時や、考えを整理する時など、
最近は無地のA4レポートパッドにあれこれ書き連ねるのが好きです。
ルーズリーフにしてみたり、モレスキンの手帳を使ってみたり、
あれこれ試した結果、A4レポートパッドに落ち着きました。


吉田の場合は、単に自分の考えや設計をまとめるだけでなく、人に見せることもあります。自動トレードの設計資料なんてほとんど手書きですが、会議の際に、事前に検討してもらう必要がある時もあります。


そんな時は、我が家のスキャナーScan Snapが大活躍。

ScanSnap S-1500

もともとはマンガや書籍を電子化するために購入したスキャナーですが、
紙の資料を手早くPDFに変換できるので、仕事でも大変重宝してます。
この手軽さを一度体験すると、フラットヘッドのスキャナーなんて
かったるくて使ってらんないですね。


おっとまた話がすっ飛びそうなので…。

さて、今年の6月で師匠の為替和尚とも6年になります。
師匠との関係は、再三ブログでも書いてますが、自動トレードシステムの開発という目標のためです。
この間の活動もしっかり残ってます。一部電子化して保存しているので、
すべてではないですが、コクヨの定番A4ファイル(フ-10)3冊分に
これまでの設計や紆余曲折の歴史が記されてます。


このファイルに書かれているものは、イコール自動トレードシステム
開発奮戦記そのものといえます。

 

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3冊のファイルを多いと見るか、少ないと見るか?

最初は2冊めのファイルで終わると思ったけど、結果3冊目に突入です。
1冊のファイルには2年分の情報が詰まってます。
その年にどういうシステムを作ったかはもちろん、
何に重点を置いていたかはこのファイルを読み返すだけで見えてきます。

自動トレードの開発記録ファイル

2009年から2010年のファイル

1冊めのファイルは2009年から2010年。この期間にどんなことをしていたかは、「開発奮戦記」を見返してもらえばわかると思いますが、
ファイルの分類を見てみると

  • 為替和尚のトレード手法や考え方のまとめ
  • Tick Chartのシステム設計資料
  • MT4関連の情報商材の抜粋
  • 為替相場の入門資料、自分でまとめたもの
  • 他人が作ったインジケータやEAの解析結果

こんな感じでインデックスがわけられてます。
入門資料は師匠から聞いた内容というより、自分でブログや書籍から学んだことを文章にまとめたものです。為替相場の用語集なんてのもあります(笑)。


一番上に重要なもの、その時重視しているものを持ってくるので、この時期は師匠の考え方をいかに理解するかに腐心していることが伺えます

あれ? 肝心なEA(自動トレード)の資料がないやんけっ!

はい。この時期の資料はファイリングしてません。すべてPDFにして師匠と共有しているDropBoxのフォルダにおいてあります。

2011年から2012年のファイル

2冊めのファイルは2011年から2012年。2011年は師匠にとっても吉田にとっても、転換点となる年でした。まず、2011年4月に為替和尚@FX寺子屋 公式サイトがオープンします。同年6月には株式会社トランスエッジ設立。
そして、同年9月にコラボセミナーと言う感じで、2011年終盤になるまで
自動トレード開発よりも別のことに時間を割きました。


本格的に開発が再開したのは、2011年11月以降のことです。
開発奮戦記が2010年末で終わっているのは、2011年が開発以外のことで
奮戦していたからなんですね。


で、ファイルを分類別に見てみると…

  • Perfect Trader設計資料 (ジョイステックを使った発注システム)
  • プランB、プランCについての分析資料とEAによる検証結果
  • トレーディングエッジ」自動トレードシステムに関する分析資料
  • ガジリについての分析資料とEAによる検証結果
  • この期間中に作ったインジケータ、システムの設計資料
  • 2011年の前半に研究していたEAの資料

このファイルの一番初め(一番重要なもの)には、プランA、B、Cについて掘り下げたマインドマップがあります。そしてマインドマップの隅にひとこと。

当て屋は卒業や

という師匠の字が…。


2011年から2012年の2年間は、東日本大震災もあり、会社設立やセミナーやその後のドタバタ。直弟子のかみやんとの出会い。本当にいろいろありました。


何よりもデカイのが、師匠の「当て屋は卒業や」というセリフ。
これは

パフォーマンス向上のために、エントリーポイントで精度を
上げることに費やす無限地獄からの脱却

を意味します。

2013年から2014年のファイル

最後は2013年から今年のファイル。
このファイルは今年の分も含んでいますが、たぶんこれまでで一番分厚くなるでしょうね。
プランA,B,Cを強く意識して、設計図を引き直した自動トレードシステムが研究と準備を終えて、いよいよ開発フェーズに入ったことは、年末の「人事を尽くしてだるまをもつ」という記事でもふれました。


これですんなりフィナーレを迎えられれば一安心なんですが、
これまでが波乱万丈すぎたので楽観視はできません(笑)。


先日のオフ会でも、自動トレードの開発に何故これだけ時間が
かかっているのかを聞かれました。
師匠も吉田も、予想以上に時間がかかっていることに焦りを感じて、
なんども「方向転換」をしたことがあったのです。


例えば、一時期流行った「ニューヨークボックス」を改良した東京ボックス。東京時間のレンジ幅を規定して、ロンドンオープンのブレイクを狙った作戦ですが、チャートを見ながらあれこれ検討していくと、結局いつものように

「ここはどうする?」
「ここはもったいないなぁ」

って感じに話が進み、結局元の木阿弥に。これは師匠も吉田も

欲どおしいからすべての波を
獲りたくなる

違う起点から入っても、最後はここに戻ってきてしまうのです。
この業(ごう=カルマ)の深さったらないですね。


ええ、どうせ煩悩の塊ですよ。
ちなみに「煩悩」とは仏教用語で

あれも欲しいこれも欲しい
もっともっと欲しい~♪

40歳以上なら誰もが知ってる歌詞のような感情を指します。
師匠と吉田の場合は、あれもこれもが「チャートの波」に
当たるわけですが(笑)。

ここ (の波) も欲しい。ここ (のレンジ) が惜しい。
もっともっと (Pipsが) 欲しい~♪

伝えたいものがある

オナニーのような過去史にお付き合いいただきありがとうございます。


ファイルを整理しながらこの6年間の自動トレード開発を振り返ると、
為替和尚というトレーダーの手法、哲学を体系化してきた歴史
であると考えました。


2013年の6月から家のかみさんにはトレードの指導をしてます。
今はプランBからの処理を学ばせてますが、やらかしたクソポジも、
きちんと処理してプラス収支に持って行ってます。


来年からは師匠も自分の息子にトレードの指導をつけるそうです。
吉田の息子は今度小学校6年になる上に、トレードより先に乗り越えるべき壁があるので、もうちょっと先の事になりそうですが、いつか自分が身につけた技術を伝えたいと思います。


師匠と6年かけて作ってきた自動トレードシステムを完成させることは、
吉田の人生の大きな目標のひとつですが、6年間の資料を整理しながら感じたのは…。

為替和尚のトレード哲学を体系化
して大事な人に継承する

これも大事なことに思えてきました。 
こういうのは北斗神拳とおなじで、みだりに人に伝えるものではありませんが、伝えるべき人には伝え、きちんと継承すべきだと考えています。
(と言っても、弟子を募集したり、セミナーを開催することはありませんけどね)

 

為替和尚のトレードの体系化と言語化。
これが目標のひとつに加わりました。
「トレーダーの感覚的なこと」と称してきたことも、
すべて言語化するのを目的としてます。


ブログもどこまで続けられるかわかりませんが、
それまで変わらぬお付き合い願います。

相場の世界には奥義ってあるのかナ?

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この記事に対するコメント

10 件のコメント

  • 為替和尚
    2014/03/15 14:30

    北斗神拳究極奥義

    『夢想転生』

    「無から転じて生を拾う」という意味合いを持つ。
    実体を空に消し去り、敵の攻撃を「透明人間化」してかわし、
    一撃を与える。これを発動されると回避も攻撃も無効になる。

    って感じですかねwww

    実際にチャートが消えたって言うか、無くなりましたからね・・・

  • 2014/03/15 14:44

    To 師匠

    奥義ってのは、恐ろしく破壊力をもつもの(どんな相手も一撃で倒せる)か、敵の攻撃に逆らわずすべて受け流してしまうかのどちらかなんですよね。

    相場の世界では

    恐ろしい破壊力=迎え玉ができるぐらいの玉
    敵の攻撃を全てかわす=流れに逆らわない

    この2つでしょう。
    世の中に最強の盾というのはないんです。
    当たれば砕け散るわけですから、攻撃が当たらないようにかわすしかないのだろう。

  • まつもと
    2014/03/15 18:24

    あれもほしい~♪

    私はもう少し若い世代ですが、CM起用曲という事もあり、脳内再生余裕でした(笑)

    和尚様のコメントされた

    『チャートが消えるとはいったい!!??』

    なにそれ!来週のジャンプ楽しみすぎww 

    みたいな気持ちを思い出します、また、お二人の成されている事とは随分違うかも知れませんが、『チャートが消える』といった概念では、私も同じようなモノを作り、指標に使おうと考えています^^

    なんだかクライマックス感が出てきましたね^^

    和尚様とお二人でずっと頑張って来られたのを見てきましたので(読んできたが正しいでしょうかw)本当に完成してほしい気持ちでイッパイです!

    気の利いたコメントは出来ませんが…(汗)
    いつも応援しております!

    私の家の神棚にも、お願いしております(笑)

  • 2014/03/15 19:50

    To まつもとさん

    >和尚様とお二人でずっと頑張って来られたのを見てきましたので(読んできたが正しいでしょうかw)本当に完成してほしい気持ちでイッパイです!

    はい。なにがあっても完成させるつもりです。
    師匠とやっていることは、金持ち父さんのロバートキヨサキの
    概念を使うなら、Iクワッドランドへの移動を意味します。
    投機を目的とした場合は、Iクワッドランドとは言えませんが、
    自動であるならそれが可能だというのが吉田の持論です。

    21世紀の投資家の形としたいと考えています。

    >私の家の神棚にも、お願いしております(笑)

    ありがとうございます(笑)。

  • ゲルググ
    2014/03/16 01:38

    こんばんは
    ケンシロウはザコであろうが誰であろうが手を抜かない全力!
    ナメた事をしない。ここに志を感じて見ていました。(本当はどうか知りませんが発する言葉は舐めた言葉に聞こえますがw)
    強くなろうとしていたのか?それよりも宿命の為に闘っていましたよね。

    僕も手書き派です。手で書いた事は良く覚えれますし身に付きます。
    残る安心感ですかね。自分の自由に書ける、自分だけの決め事で書ける

    相場の奥義 僕の奥義の書は奥義ノートに書き残しています。
    いつ死んでも良いように・・・しかし暗号のようで分からないと家族に言われました。僕だけのオリジナルの言葉があるので・・・

    最近ダイエットの書も完成しました☆ これ商材で売ろっかな~って思いましたが、トレードした方が良いので

    最終的に気付いたんですが 人間は血が大切であると 
    血を知ると色々と役に立つと思いました。 自分の血のマネジメント、コントロール?で 

    何のコメントしてるんでしょうね・・・?? 
    ごめんなさい

  • 2014/03/16 09:16

    To ゲルググさん

    >ケンシロウはザコであろうが誰であろうが手を抜かない全力!

    たしかにそうですね。
    レベルが違いすぎて、トランプ軍団あたりは歯がたたないというの
    が実情なのかもしれませんけど(笑)。
    吉田には戦いに起伏がなく、誰に対してもニュートラルに力を
    発揮していたように思えます。感情に走った失策はあまりなかったような。

    >僕だけのオリジナルの言葉があるので・・・

    うちも同じですよ(笑)。
    自作の言葉がかなり多いですね。

    >血を知ると色々と役に立つと思いました。 自分の血のマネジメント、コントロール?で 

    マネージメントできてないなぁ。
    耳の痛い話です(笑)。

    こちらは最近は、筋肉を効かせることに取り組んでます。

  • 吉田(同姓です^^)
    2014/03/16 23:50

    手書きとパソコン・・
    これは私も使い分けています。
    やはり文章は画面上で書くことが多いですね。
    中学生の時にはすでに、作文の宿題が出てもワープロで推敲して最後に原稿用紙に書き写していました^^
     考える速度>タイピング速度>>>漢字まじり手書き速度 ということを考えても、編集の容易さを考えても、長い文章を書く際にはPCに分があると思います。
     ただ、図形やらチャートやら、漠然としたイメージなどをマウスで描くのは苦痛ですので、なにかを想像/創造する時には圧倒的に手「描」きですね。
     それに手を動かして描くと頭が働きますね! 覚えたいこと、重要なことなどはノートに手書きしています^^

    >こういうのは北斗神拳とおなじで、みだりに人に伝えるものではありませんが、伝えるべき人には伝え、きちんと継承すべきだと考えています。

    10歳代のころには分かりませんでしたが、20代になってなぜ老人が若者に小言を言うのか理解できるようになりました。老人は若者が自分と同じ過ちを犯そうとしているのを黙って見ていられないのだなということに。。
     そして自分の最期が見えていますから、自分の成し遂げたこと&果たせなかった夢を次の世代に繋ごうとします。大抵、それは自分の子供が孫ということになるかと思います。

     50代後半~60代前半で亡くなる著名人のニュースをよく目にするようになりました。自分の父親も60代前半で脳出血で死にかけました(運良く助かりましたが^^)。若い頃は考えもしなかったですが、自分も40代に近づき、だんだんと「死んでもおかしくない年代」が実感とともに手の届くように感じられ、どう生きるか、だけでなく、どういう最期を目指すのか、ということも考えるようになりました(あの世には何も持っていけませんから。。)。

     さらに現在、幼児期の子供二人を育てているところなので、では子供に何を伝えるのか?、このぐらいの歳になったらこれを教えよう、などと今から考えてしまいます。
     しかし、親が子供に夢を託すのは勝手ですが、子供がそれを望まなかったら?という仮定が常につきまといます。たとえば有名政治家の子供が政治などに全く興味がなく、パン職人になりたがったら?? その子の意志に反して継がせるというオプションが選べないのならば、選挙基盤を誰に引き継ぐのかという問題が持ち上がってきます。

     幸い私にはそのような心配をする金も地位も技術もないですが(笑)、成し遂げたこと(トレード技術/哲学)が大きければ大きい方ほど、そのような苦悩に直面する可能性があるのかなと思います。
     とりあえず私に出来ることは、子供がコンピュータの(マニアックな)使い方に興味を持ってくれることを祈るだけです(笑) そうでなくとも数的/物理的な方向へ。。「野球やりたいからバット買って!算数?なにそれおいしいの?」なんて言われた日には1週間ほど寝込むと思います(笑) やりたいことをやらせるのが一番と思いますが^^ (もちろん夜遅くまで野球の練習して甲子園へ+一流大学理系学部へ進学 なんて神童クラスの人もいますが、そこは「所詮自分の子供スペック」なので^^ 野球好きの方の気分を害したとしたらすみません!飽くまでたとえです。。)

    上り線から下り線に車線変更するくらい脱線しました。。

  • 2014/03/17 08:57

    To 吉田さん

    > ただ、図形やらチャートやら、漠然としたイメージなどをマウスで描くのは苦痛ですので、なにかを想像/創造する時には圧倒的に手「描」きですね。

    これはみんな同じでしょう。
    そもそもワープロなどで清書する文章は、誰かに見せることを前提としているので、そうでない場合は手書きのドキュメント(文章+図形)が多くなります。

    師匠との資料のやりとりも基本手書きです。なので、スキャナー→PDFというスタイルになりました。

    >しかし、親が子供に夢を託すのは勝手ですが、子供がそれを望まなかったら?という仮定が常につきまといます。

    その通りですよ。
    吉田も実家は床屋さんで、吉田は長男で本来は3代目です。
    祖母は家業は継ぐものという思想が強くて、大学に進学した時にも散々言われました。

    子供の人生は子供のものなので、将来何になりたいかは本人に決めさせるべきです。うちの子供も吉田の会社は継がないでしょう。どこまで本気か宇宙飛行士になると言ってます(笑)。
    JAXAで宇宙飛行士の経歴を見せているので、現在は東大を目指すというところですかね。

    ただ、子供には自分が培ってきた技術(コンピュータサイエンスは陳腐化しやすいので別だけど)や経験からくる叡智は伝えたいと考えています。

    あと大事なのはお金の教育ですかね。
    ファイナンシャルインテリジェンスはこれからも必要です。

  • 2014/03/21 00:40

    自分もアナログ派です。
    ページ数が少ないものは、紙媒体のほうが自分にはよいですね。

    歳のせいと言われればそれまでですが・・・。

    応援しておきました。ポチッ

  • 2014/03/21 07:56

    TO 矢田さん

    アナログ派の人が多いですよね。
    まぁあたりまえだと思うのですが、吉田の知る中で一人だけデジタル派がいます。若者かと思えばそうではなく、50台半ばです。