MT4がどえらいことになってますね
チャートソフトにMetaTrader4(MT4)を使ってる人は多いと思います。
吉田も師匠(為替和尚)も、このソフトをメインに使ってます。
オリジナルの発注ソフト(Perfect Trader)や、50以上のオリジナルインジケータなど、MT4にあわせて作ってきたものがたくさんあります。
でも…。
動かなくなったものがある!
なんで?
これが世間を騒がせてる「MT4 Build600問題」です。
MT4の最新版はかなり大きな変更が入っていて、良くなった点もありますが、一番の問題はMQL4というMT4のスクリプト言語の仕様を大きく変更してしまったことにあるのです。
ナンノコッチャと思うかもしれませんが、今まで正常に動いていたインジケータやEAが突然動かなくなる可能性があるということです。
MetaQuotes社の思惑? 知らんがな
MT4はロシアのMetaQuotes社が開発しています。
この会社がMT4の次期バージョンとして満を持して投入したのがMetaTrader5(MT5)。
しかし、発表から4年は経ってるのにほとんど採用されない。
なぜか?
互換性がないからよ!
MT4はデバッガがないとか、MQL4で構造体が使えないとか、いろいろとプログラマ泣かせのところがあります。それでも、C言語をベースとして、初心者でも扱いやすいように、言語仕様を簡略化していたので、職業プログラマでない人でもなんとか扱えました。
人が作ったインジケータやEAのソースをなんども見ましたが、きったねーソースに、ゴリ押しの実装。素人丸出しのコードに何度げんなりさせられたことか。
なんでそれでいいのか。
素人でも本片手になんとか作れるレベルの簡易言語だったため、世界中でたくさんのインジケータ、EA、スクリプトが作られたのです。
吉田が知ってるだけで、インジケータだけでも2000はあるでしょう。
MT4の魅力は、この豊富なインジケータ、EA群であり、いざとなったら自分で作ればいいやという世界観が世界中のトレーダーの心を鷲掴みにしたのです。チャートソフト単体としてみた時、MT4は必ずしも使いやすいソフトではないですよ。みんな一度は、チャート上の横線やトレンドライン、フィボナッチがなかなか消せなくてイライラした経験を持ってると思います。
おまけにローカルタイムに対応してないので、チャートの時間表示はサーバー時間だし。わざわざ日本時間を確認するためだけに、インジケータを入れる始末ですよ(日本時間表示は、MT4を使ってる人が一番最初に何とかしようとする部分みたいですね)。
こういった欠点があるにも関わらず、MT4が広く普及し、愛用されてきた背景は、MQL4というスクリプト言語によって、インジケータやEAを作れるからなんです。では、聞きますけど、MT3、MT2、MT1なんて知ってました?
古くからの愛用者であれば、MT3までは使った経験があると思いますが、それ以前のバージョンは利用経験がない人がほとんどでしょう。
MT3→MT4への移行の際にも、スクリプト言語の互換性がなく、移行に躊躇した人も多くいたようです。
スクリプトの変更は、手間はかかるけど修正すれば何とかなります。
でも、最大の問題点は、MT5は両建てが出来ないということ。
これは互換性どころの話じゃないのです。
特にうちみたいに玉操作を戦略の根幹においてるとね。
MT5を出したけど、思惑と違ってなかなか普及しないのに業を煮やしたMetaQuotesが、MT5で採用されていた機能をMT4に強引に持ってきたのが
今回のBuild600なんです。
おそロシヤっ! ( ゚д゚)
なんでそんなに互換性に拘るの?
互換性が重要な理由を身近な例で説明しますね。
あなたがパソコンを持ってるならOSは何を使ってるでしょうか?
Windows7? Windows8、Vista?
それともWindowsXP?
もし、WindowsXPを使い続けてるならなんでですか?
たぶん、互換性の問題でWindowsXPを使い続けてるのでは?
WindowsXPは、Windows2000というすぐれたOSに改良を加えたもの。
Windows8、7はWindows Vistaという糞OSに改良を加えたもの。
Windows7で利用に耐えるぐらいにブラッシュアップされましたが、
8で方向性が迷走し、Windows8を避ける人も多数見られます。
ネット、メール、文書作成と言った用途であれば、OSの違いなんてあまり実感しないことでしょう。むしろ最新のブラウザが使える新しいOSのほうがいいと感じるかも。
しかし、特殊なソフトを使っていると、そのソフトが新しいOS上で動くかどうかは死活問題になるのです。
昨日までできたことが、
新しい環境に移って出来なくなる。
これが一番困るのです。
実際にはありえないですが、車を買い換えたらハンドルではなく、
ジョイスティックがついてたら焦りませんか?
おっと話がとんでもない方向に行きそうなので、自重。
もちろん、新しい環境によるメリットがあるのは承知しています。
例えば、注文が通るのが早くなったとかは、すごくいい改良です。
でも、両建てができなくなるのはすごく困るんですよ。
両建て禁止は、2009年のアメリカのFIFOルールから起きましたけど、FXDDとかの大手業者はすかさずマルタとかに移行して、両建てを維持しました。
インターバンクの世界では両建ては出来ません。「反対売買は即決済」があちらのルールですが、エンドユーザー向けの業者では依然として両建てが出来ました。
使えるものは親でも使う。というのが相場のルールです(笑)。
両建てできるならそれを戦略として組み込んでもまったく不思議じゃないですね。
MetaQuotesの狙いは、MT4のメリットである豊富なインジケータ、EAからMT5仕様に対応させ、MT5への緩やかな移行させることでしょう。
しかし、両建て出来ないという問題が残っている限り、移行しない人はいるでしょうし、それでも無理強いをする場合は、MT5自体を見捨てるでしょうね。
まとめ
裁量トレード専門に行うのであれば、MT4/5はチャートソフトに限定し、
発注は別業者というスタンスでいいと思います。
しかし、自動トレードをMT4/5で行う場合は、MT4/5に対応した業者に注文を流す必要もあり、MetaQuotesの要求をすべて飲まざるを得ません。
うちのサイトは、FXの自動トレードを専門に扱っていることもあり、
MT4の仕様変更にはけっこう敏感なんですよ。
でも、お金が動いている環境で、肝心な部分を第3者に握られてるのは…
好ましくない状況です!
自動トレードの場合、APIを出してもらうのが一番ですが、最初にその条件にたどり着くのは大変です。OANDAとかは比較的明快な条件ですが、無条件で自動トレードできるMT4に比べると敷居が高いのは事実です。
(APIはインターバンクルールなので、両建て出来ないので対策は必要)
ではどうするか?
発注先はAPIで解決するとして、チャートその他のソフトウェア環境は、
完全自作するしかないだろ
というのが、現在の吉田の結論です。
実は競馬ソフトの環境では、この条件を満たしてます。
投票ソフト、予想ソフト、データ蓄積ソフト、自動運転ソフト、
すべて自前のものを使ってます。
これなら、第3者の思惑でこれまで使っていた戦術や戦略が使えなくなるリスクは低くなります。
こういう環境を整えるのには、当然時間がかかります。
でも、「お金」という「実弾」が飛び交う世界のことなので、
避けられるリスクは可能な限り避けるというのが吉田の考えです。
あ、先にお断りしておくと、チャートソフトが完成してもお出しすることは出来ませんよ。これは識者に聞いたのですが、日本ではチャートソフトは金融商品にあたり、一任勘定(ライセンス)を持ってないと法律違反になるみたいです。中には投資助言のライセンスでチャートを売ってるところもありますが、厳密には違法と判断されるみたいですね。
とはいえ、いきなりは無理なので、まずはMT4ベースで自動トレードを完成させ、余力ができたら徐々に理想とする環境を構築していく作業に移ります。
まぁ、すでに必要な物が明確なので、チャート自体は1年もあれば発注をふくめて完成すると思いますけど。
MT4でEAを回している皆さんは、MetaQuotesの思惑に注意してくださいね。
やはり自作に辿り着くのですね^^
私は完全オリジナルとまでは行かずとも、リアルタイムでエクセルでチャートを描画するのが、いま 自分の理想系です^^
まず、自分はエクセルマクロを勉強しないといけません(笑)
しかし、前田慶次にジョイスティック使用の車ww
近頃は安定の噴飯率ですね(笑)