あなたはどっちを目指す? 相場の2つの頂点
師匠(為替和尚)のことを知るものは、師匠のことを「強いトレーダー」と称する。顔は強面だし、腕っ節も強いし、いざとなれば頭皮による目眩ましも可能なのでたしかに強い。
……。という意味合いでなく、相場の世界で15年以上も生き残り、勝ち続けていることを評してのことだと吉田は解釈してます。
師匠と出会ってから、元インターバンクディーラーや個人トレーダーなど、
さまざまな人に会わせてもらいました。何億、何十億という実績を持っている人たちです。
ひとことで「相場師」とまとめますが、相場師には大きく分けると
2種類の人間がいることに気づきました。
それが「強いトレーダー」と「負けないトレーダー」です。
強いトレーダーと負けないトレーダーとは?
強いトレーダーと負けないトレーダー。
言葉遊びのようですが、両者には明確な違いがあります。
よく昔の英雄を評して、「常勝の将軍」と「不敗の将軍」と呼びます。
これと同じ種類のものです。
強いトレーダーとは?
強いトレーダーのは「利をひっぱる」ことにこだわります。
損をできるだけ小さく、利は可能な限り尻尾まで取るタイプのスタイルです。
ある意味教科書通りのトレードスタイルと言ってもいいかもしれません。
何より強いトレーダーを特徴づけるのは、そのメンタルです。
自分のトレードルールをきっちりと守るだけでなく、どんな局面でもきっちりと損切りが出来ます。そして高値圏でも増し玉できる強い精神力があります。
内田塾塾長の内田さんなどがこのタイプになります。
先日のコメント欄を拝見する限り、ウチによくコメントをくれるゲルググさんもこのタイプだと思います。
負けないトレーダーとは?
負けないトレーダーの特徴は、勝ちと負けのうち、いかに負けを減らすか、
損失を小さくするかにこだわるタイプです。
スタイルはさまざまですが、マネージメントを特に重視しています。
言い換えると、「勝ち」と「負け」しかない世界に「あいこ」を作るといいますか、資金管理をふくめて最後にプラスに持っていく手段をたくさん持っています。
吉田が知るトレーダーで、このタイプの代表格はうちの師匠の為替和尚です。
ひとえに勝ち組トレーダーと言っても、おおきく2つのタイプに別れるのです。そして、タイプによって、発した言葉の意味合いが変わってきます。
メンタルは必要か否か?
今年の6月で師匠と会って6年になります。吉田が相場の世界に入ったのはその1年半ぐらい前になるので、トレード歴(笑)は7年半になると思います。
吉田の場合はずっと相場を打ち続けていたわけじゃないので、
普通の人の意味合いとは違うと思いますけど。
この世界にはいった時、多くの人がそうするように、入門書やブログで相場の世界について勉強します。
そして共通のキーワードを目にします。
相場の世界ではメンタルが一番大事
ただ、メンタルが何を指すかを明確に定義付けている書籍やブログはほとんど見られませんでした。よく使われているのは、ルールを守る=メンタルという論法でしょうね。
それに対して師匠のひとことが強烈。
メンタル? そんなんは技術が
あれば不要やで?
それまでメンタルが絶対視されていた世界でこの言葉。
ちょっとシゲキが強すぎです。
その後、冒頭で語ったようにさまざまなタイプのトレーダーと会う中で、
「強いトレーダー」と「負けないトレーダー」の2種類がいることに
気づきました。
両者は同じチャートを見ながら、見ている世界が違うのです。
強いトレーダー…………いかに利をひっぱるか。リスクリワード重視
負けないトレーダー……損を減らす、負けを減らす。勝率重視
もちろん、両者に共通したキーワードは「損小利大」です。
しかし、損小利大の解釈がまったく異なるのです。
強いトレーダーの場合は…
損失幅を固定=決まった損切り幅。
それに対してリスクリワードレシオが最低でも1:2以上、できれば1:3、1:4とできるだけひっぱります。
ポイントは、決めた損失幅(リスク)に対する、利益幅(リワード)になります。
ここで重要なのは、利をひっぱる技術=プランCです。
また、勝率はスキャルピングに代表される手法に比べると落ちるため、
連敗に耐えられる強い精神性=メンタルが何よりも求められます。
彼らはブレイクアウト狙いが多くなるため、一見すると博打を打っているように見えますが、きちんとマネージメントされています。コントロールしているのは、リスクリワードレシオです。
なお、余談ですが100万円を1億円といった大きな金額まで引っ張れるのは、強いトレーダーだけです。
負けないトレーダーの場合は…
師匠の例で説明します。
師匠はとにかく損切りを嫌います。もちろん、損切りする局面もありますが、普通の人と比べると圧倒的に損切りの回数がすくないですね。それに対して、プランB=損失をにがす技術を多用します。
これにより、損切り=負けトレードを、アイコに持ち込むのです。
以前に触れましたけど、師匠の手法はリスクリワード1:1でも勝てる手法です。手法というより考え方、戦略といったほうがしっくり来るかも。
欲遠しい性格なので、利を引っ張れる局面では、プランCを発動して引っ張りますが、強いトレーダーほど利を引っ張ろうとはしません。
また、負けトレードがほとんどないので、連敗に耐えるメンタルは不要になります。必要とされるメンタルは、1枚打ちだろうが100枚打ちだろうが、変わらぬ一貫性だけです。
両者が重視しているのは、「損小利大」という黄金率です。
しかし、両者は重視している戦略が明確に違うため必要とされる
スキルも、メンタルに対する捉え方も大きく変わってきます。
吉田も「強いトレーダー」と「負けないトレーダー」の2者の違いを知るまでは、双方のトレーダーの主張に混乱しました。
まとめ
世の中には「強いトレーダー」と「負けないトレーダー」の2種類の人種
がいます。両者の戦略は真逆であるため、いきなり2つの良い所を取り込もうとしても失敗します。
どちらにも長所短所はあります。
強いトレーダーになるには、連敗に負けずに変わらず打ち込める強い精神力が必要ですし、負けないトレーダーは、さまざまなプランBを実行するために、潤沢な証拠金が必要になります。
どちらが優れている劣っているということはありません。
両者の違いは、「損小利大」の解釈の違いです。
どちらに向いてるのか、どちらを目指すのかはすべてあなた次第です。
私程度のトレーダーは、勝っている人、負けている人かの2極に目を置きがちですが、こういった分類をされるなんて目から鱗です。
しかし、和尚様は常々スゴイ方だと存じておりましたが、まさか太陽拳までお使いになるなんて…(笑)