やばっ! 意味なくテクニカル使ってるわ
みなさんは、テクニカル指標使ってますか?
移動平均線(Moving Average)や、MACD、ストキャスティクス、
RSIなどなど。トレンドフォロー系やオシレーター系は問いません。
ピボットもそうですね。
たぶん、まったく使ってない人はほとんどいないでしょう。
だってローソク足もテクニカルですから。
今回はほとんどの人が使っているテクニカルに焦点を当てます。
よく使っている割に、表面的にしか理解してない人が多いのが実情です。
別に計算式を暗記しろとは言いませんが、自分が普段見ているテクニカルが何を表しているかは理解している必要があります。
再度聞きますよ。
あなたは自分が使っているテクニカルを理解してますか?
テクニカル指標が何を表しているか?
吉田も初心者のころ、テクニカルについて書かれた本を何冊も読みました。
まぁ究極的に言えば、投資苑を読めってかんじですが、ほとんどの本はテクニカルの計算式と、ちょっとした解説にとどまる本ばかりでした。
RSIやストキャスティクスは、オシレーター系指数で、買われすぎや売られ過ぎを検知するため、逆張り手法に利用される。
こんな文章見たことありますか?
これはある意味で正解で、ある意味で不正解です。
陽線が連続すれば、RSIやストキャスティクスの数値は大きくなります。
陰線が連続すれば、逆に数値は小さくなります。
正確に表現するなら、「買い圧力」と「売り圧力」の力関係を値幅や陽線、
陰線の数から求めているだけです。
ボリンジャーバンドはどうでしょうか?
トレンドフォロー系の指数の中で、移動平均についで利用されているのが、このボリンジャーバンドだと思います。
ボリンジャーバンドは、標準偏差を2σ、3σとしてチャート上に重ねているので、何やらチャートの動きに密接に結びついているように見えます。
ボリバンの2σタッチからの戻りは統計学上95.5%あり、3σからなら99.8%である。
よく教科書に書かれているボリバンについての解説ですね。
でも、この統計学上の数値は間違ってます。確かに標準偏差の2σ圏内での分布は、95.5%です。でもそれは「正規分布」においての話。
で、これが「正規分布」です。中央(0)が最も出現頻度が高く、右もしくは左に行くほど出現頻度が下がる統計モデルです。2と書いてあるのが2σ、3は3σです。
相場はレートに歪が生じているので、こんなきれいな「正規分布」にはなりません。トレンドが発生している相場は、どちらかにバランスが崩れた状態なので、アップトレンドであれば右側(プラス方向)、ダウントレンドであれば左側(マイナス方向)に中央値がずれます。
ちなみに、この状態を「バンドウォーク」と呼んでます。
これを理解しないで、2σは95.5%、3σは99.8%という数値だけを暗記してたら、どうなるかはわかりますね?
では、最後にMACDはどうでしょうか?
MACDはオシレーター系の位置づけですが、実際にはトレンドフォロー系の指数です。計算式を見たことがある人ならわかりますが、中身は短期と長期の指数移動平均線(EMA)の乖離幅です。つまり、MACDがクロスオーバーするポイントは、短期と長期の移動平均線のゴールデンクロス、デッドクロスが発生しているポイントです。
ふぅ。テクニカルの話はみんな大好きなので、話そうと思えばいくらでもネタはありますが、多くの場合、そこで重視されるのはパラメータであり、原理原則、用法ではありません。
テクニカルは確かに便利な道具ですが、でもそれが何を表しているかを理解してますか?
多くのテクニカル指標は
相場の何らかの現象を
単純化したもの
です。
問題は何を単純化していて、どういう意図があるのか?
競馬の世界にも多くの指数がある
ちょっとここで話を競馬の話に向けます。
(競馬も20年やってるので、比較しやすいんですよ…笑)。
競馬のルールを知らない人はいないと思いますが、単純に説明すると…
- あるレースに出走した馬の着順をあてるゲーム
- 馬券としてお金になるのは、3着まで(馬券の種類による)
- 単純に表現すると、馬の徒競走
うちのブログでも師匠(為替和尚)のブログでも、たまに競馬の例えが出てくるので、読者の方ならご存知ですね。
ここで重要なポイントは、競馬は「馬の徒競走」だということです。
1着に来るのは、そのレースで最もタイムが良かった馬です。
競馬予想のファクターは実に多岐にわたり、過去実績、オッズ、能力、持ち時計、血統、調教、馬格、馬体重、展開、距離適性など考慮すべき要素はFXの比ではないのです。
毛色で嫌われるケースもあります。童話の世界では白馬といえば、イケメン王子のマストアイテムですが、競馬の世界で白毛馬(しろげうま)は能力が低いと嫌われます。それよりももっとウマウマした馬のほうがよく走ります(笑)。
これだけ考慮すべき要素が多いのに、どうやって1着になる馬を見つけるのか? ここで、馬の単純化=指数化という作業が行われます。
先ほど書いたように、競馬は究極的に言えば、馬の徒競走です。
だから、走破タイムを比較すればいいんじゃね? と考える人がいて当然ですね。ただ、走破タイムは距離やコースによってタイムが変わるので単純な比較がしにくいため、指数にすることで各馬のタイムを単純化します。
その他にも、その馬の前走を評価して能力値として表すレーティングなど、競走馬の能力を数値化しようという試みは相場の世界に負けずに行われてきました。
たしかに、タイム指数によりタイム比較が出来るようになり、その馬の能力を客観的な数値として見ることができます。
でも、タイム指数は、走破タイムを単純化しただけのものです。
競馬予想のファクターには、距離適性(短距離走向きと長距離向きなど)や、その時の体調(調教や馬体重)、騎手との相性などさまざまな要素があります。
単純に「持ち時計がよい=タイム指数が高い」馬を買えば当たるという単純なものではありません。
ここでFXの話しに戻ります。
FXでも実に多くのテクニカル指標があります。
今でも新しい指標が商材として売られています。
ここで忘れないで欲しいのは、テクニカル指標も相場の「何か」を単純化したものにすぎないということです。
テクニカルをシグナルとして利用する人は多いと思いますが、それは何を単純化しているものでしょうか?
数値に踊らされないために
今から10年以上前に、競馬の世界でも行き過ぎた指数主義を批判して、
競馬場は馬が走っているんだ!
数字が走ってるんじゃない!
という言葉が生まれました。
確かに単純化された数字というのは、理解しやすいし、各種加工も楽なので、ついつい数字に頼ってしまいます。
でも、そのテクニカル指標が考案された背景を知らず、何を単純化しているのかを理解せずに使うのは、危険極まりないことだと考えます。
オシレーター系指標は特にそうですが、主眼はあくまでもメインチャートで起きている現象に目を向けるべきです。
そうすれば、オシレーターやインジケータのパラメータがいくつが良いかはあまり気にならなくなります。
そのテクニカルを使って、何を検知したいかさえ間違えなければ、検知する現象を一番捉えているパラメータに合わせればいいだけです。
(でも、パラメータを過度に調整するのは、単なるカーブフィッティングなので気をつけてください)。
こんばんは
手法を単純化としてテクニカルで目で判断してますね
RSIの買われすぎって面白いな~って前から思っていたんですよ
買われすぎ=大衆ががいっぱい買っている!?=流行!?=トレンド!?って
僕は判断してしまいまして 今でもトレンド用の指標として使ってます。
買われすぎだから反対に売らなくてはならないみたいに僕は感じなかったんです。。。(笑)
相場の理屈が分かっていれば確かに逆張りカウンターで使いまして
相場の理屈が分かっていればさらにそれをトレンドとして使える
自分で相場の理屈が分かっているかどうかは確信と言えませんが結果は出てますので 自分だけの基準としていました。
昨年和尚様のブログでの僕への問いかけで確信と出来ました。
ありがとうございます。
使っている道具は違うでしょうが見方が同じだと思いました。
競馬もハマったら面白そうですね 先が分からないほど面白いと思います。