ええっ! トレードするのにチャート見るの!?
突然ですが、あなたはトレードする時にチャートは見ますか?
「へっ!? 当たり前だろ」
「どこの世界にチャートを見ずにトレードする奴がおるねん」
こんな言葉が聞こえてきそうですが、世の中にはチャートを見ずに
トレードできる人もいるんです(その昔、うちとコラボセミナーした
ガジローって人もそのひとりかな)。
とは言え、全体の数で言えばかなりの少数派。
チャートを見ずにトレードする人は、iPhoneやiPadでもトレードできるので、「パソコンひとつで世界中どこでも金を稼ぐこと」ができる、従来の専業トレーダーよりは身軽なのが羨ましいですね。
チャートは見ませんが、レートは見る。
はたして、この状態でどんなトレードが出来るのでしょうか?
トレーダーは大きく分けると2種類
トレーダーのタイプといえば、スキャルパーやデイトレーダー、スイングトレーダー、ポジショントレーダーなど、自分のスタイルによって呼び名が変わるのは皆さんもご存知のことでしょう。
でも、これらは基本的にポジションを保有する時間やタイムフレームに起因しているものであり、どのタイプのトレーダーも基本的に「トレードをするならチャートを見る」タイプに属します。
これが魚なら、シンコ→コハダ→ナカズミ→コノシロと成長に応じて名前が変わりますが、トレーダーはスキャルパーからデイトレーダーになっても、「見るタイムフレームが長くなったから、俺のほうがえらい!」ではなく、あくまでも、ポジションの保有時間で区別しているだけ。
さて、脱線はこの辺で。ここではタイムフレームは違っても、チャートを見るトレーダーを「分析型トレーダー」と呼ぶことにします。
では、これとは別のタイプはなにか?
「管理型トレーダー」と言うタイプです。
別に名称は適当につけただけなので、WikiやGoogle先生に聞いても出てきませんよ。というわけで、改めて「分析型トレーダー」と「管理型トレーダー」の特徴を書いてみます。
分析型トレーダーの特徴
分析型トレーダーは、スキャルピングやデイトレード、スイングなどのスタイルによらず、「基本的にトレードをするときは、チャートが見れなきゃ嫌」ってタイプのトレーダーです。
チャートに何を表示させているかはともかくとして、チャートの情報を分析し、あるいはテクニカルをシグナルに判断し、アクションを起こします。
トレーダーと聞いて、万人がイメージするのが分析型トレーダーです。
エントリーする時にヤマカンで入っている人も、納得は行かないかもしれませんが、「分析型トレーダー」とします(笑)。
管理型トレーダーの特徴
管理型トレーダーがトレードする時に、必ずしもチャートは必要ありません。チャートを表示している人もいますが、テクニカルやチャートの情報は、
管理型トレーダーの主たる判断材料ではありません。
彼らは「マネージメント」を中心にトレードをします。
マネージメントってなに?
資金管理やリスク管理、ポジション管理などすべてをひっくるめてマネージメントと呼びます。
管理型トレーダーは、頭のなかで戦略を組み立て、プライスと自分のオープンポジションの情報から、次に取るべきアクションをおこします。
彼らにとって、チャートの情報はあればいいという刺身のツマのようなもので、すべてのトレード行動は、頭のなかで組み上がっている戦略とオープンポジションが伝えてくる情報だけで行われます。
管理型トレーダーは「理屈で勝つ」を地で行くタイプです。
分析型トレーダーと、管理型トレーダーの特徴は、大雑把にわかってもらえましたか? 一番の違いは…
判断根拠の違い
です。
ほとんどの場合、まずは分析型トレーダーになると思います。
理由は、各種入門書、書籍、ウェブなどの情報は「チャートを分析すること」を前提に書かれており、初心者のころからチャートを見るので、自然と分析型トレーダーになります。
管理型トレーダーは、どちらかと言えば、分析型トレーダーが試行錯誤のすえに行き着く形態のひとつです。それでも、チャートを捨てて、完璧な管理型トレーダーになる人は、本当に稀だと思いますけど。
たいていは、師匠の為替和尚のようにハイブリッドタイプになります。
どちらかに偏るとどうなる?
分析型、管理型はトレーダーの分類としては、他所ではなかなか見かけない表現だと思いますが、師匠もたびたびブログで書いてるように…
相場の世界でずっと生き残って
いくためには、マネージメント
はかなり重要!
吉田もそう思います。
ある程度、相場のことがわかってきて勝負できるようになると、マネージメントは無視できなくなります。もちろん、永遠ナンピン、損切りしないという暴挙をすれば、勝率を維持することも可能ですが、いつか相場から手酷いお叱りを受けるでしょう。
その結果、たいていの人はそこで退場させられます。
退場せずに5年も10年もこの世界に残っている人は、
少なからずマネージメントを取り入れてます。
これの究極形が「管理型トレーダー」なんです。
では、分析型、管理型どちらか一方だけに偏った場合はどうなるでしょうか?
管理型トレーダーの場合は、たぶん生き残れます。なにせ、チャートの情報を利用せずに、相場で利益を上げる方法を駆使しているので。
でも、普段見ている情報から、とれるオプションには限りがあり、
ポジションがないとなんの判断もできないので、資金効率は分析型トレーダーに落ちるかもしれません。
分析型トレーダーに偏った場合は?
とにかく、取る行動といえば、エントリーと損切りです。
入っては切られ、入っては切られをくり返す、「鋼のメンタルの持ち主」になるか、塩漬けポジションの世界チャンピオンか、次のローソク足の動きが見えるESPを手に入れます。
うちの師匠もたまに、ローソク足が語りかけてくると「ESP」をほのめかすようなことを言いますが、この能力を突き詰めると、額に第3の目(チャクラ)が開くか、頭の使いすぎで頭髪を失うようです(笑)。
分析型トレーダーの能力だけで、相場の世界を乗り切ろうと思えば、いずれにせよ人を超越した何かに生まれ変われそうです(笑)。
さて、何か、特殊能力を身につけなければ生き残れないのであれば、為替相場の勝ち組と言われる5%という数値は疑うべきですね。おそらく、1%もいないかもしれません。
たいていの場合、どこかでマネージメントの必要に気づき、自分のトレードに取り入れていくことになるでしょう。
ただ、だからといって、いきなりチャートを捨てて、iPhoneだけでトレードする「管理型トレーダー」に生まれ変わるのもちょっとナンセンスですよ。
やっぱり、バランスが大事です
マネージメント能力を手に入れるには?
チャートを一切見ない管理型トレーダーにならなくても、マネージメントが相場の世界で占めるウェイトは、あなたが感じているよりも大きいのです。
でも、相場に関する情報の多くは「分析」に重きをおいていて、「管理」はおろそかです。だから、ほとんどの人は、マネージメント能力を磨くすべを知らないと思います。
「管理型トレーダー」は、チャートを見ずにマネージメントだけで相場を戦いぬく人たちです。
マネージメントとはなにか?
いろいろな手段、方法がありますがこう考えてみてください。
まず、チャートを閉じて紙に向かい合い、あるポイントからポジションを持ったところを想像します。それで、うまく行ったケースとうまく行かなかったケースを紙に書き、それぞれのポジションをどう処理するかを紙の上で決めます。
チャートを見なくても、オープンポジションを見れば、自分のポジションがどの程度の損益が出ているか、何pipsの開きが出ているかといった情報を知ることが出来ます。
この情報を紙の上に当てはめるとどうなりますか?
まずは、ここからですね。
別に玉操作を推奨しているわけではなく、持ったポジションが利益方向、損失方向に行った時に、次にどういうポジションメイクをするか? これを紙の上で決めるだけです。
例えば、20pips逆行されたら損切りというルールを決めた場合、損切りにかかった後の行動はどうなりますか?
これが、チャートを見ながらであれば、次のシグナルまで待つことになりますが、マネージメント主体の管理型トレードでは、紙の上で意思決定を行う必要があります。
例えば、損切りされたポイントから30pips離れたところ(損切りしなければ50pipsマイナス)に逆指値を入れるというのもひとつの答えです。
大事なのは、損益にかかわらず、
自分のオープンポジションの情報で判断し、勝てる理屈を頭のなかで構築しておくこと
自分がどうも分析型トレードに寄りすぎていると思う人は、チャートを閉じて紙の上で考えてみてください。
「どうすれば、利益を伸ばせるのか?」
「どうすれば、損を小さく出来るのか?」
管理型トレーダーになる必要はありませんが、マネージメントなしで生き残りには、少年ジャンプの主人公のような特殊能力が必要になりますよ。
いつもためになる記事ありがとうございます。
初めてコメントします。
コメントなど普段しないのですが。
私、あのセミナーに行ってました。
何かキモになる部分が分かるかな、と
でもさすがにそこまでは無理だとは思いましたが。
それは虫がよすぎますよね。
デモでいろいろ試したりもしたんですが、才能ないなと落胆し自分には裁量「分析型トレード」しかないと思いました。
それさえも安定してませんが(笑)
実はキモになる部分は案外シンプルなものじゃないかと思ってるのですが・・・
長くなりましたが質問です。
『逆指値を置くのも~』とありますが確認させてください。
指値でもいいわけですよね?
30pipsとありますが50pips,はたまた100pipsでも・・・
文章から察するとそういうことだと思うんですが、すいません念のため。
要するにマネージメント上勝てると思われるシナリオを立てて勝負(トレード)するということですね。
終盤部分の赤文字3行がぐっときますね。
あ~、今、超えられる30cmのハードル見つける前に、待てずにトライしなくていい10cmのハードルでこけました。ハハ
長くなりすいません。
ありがとうございました。