FXで利益を上げるための2つの戦略

2013/11/03 カテゴリ:投資術
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FXで利益を上げるための2つの戦略

FXで利益を上げるためには、2つの戦略があることを知ってますか?
前提条件として、為替損益をとることを目的にします。
スワップは考慮しません。
さて、ちょっと考えてみてください。


自分の答えがまとまった、あるいはよく分からんという人は、
続きを読むでその先を読んでみてください。


今回は前振りがめちゃめちゃ短いですね(笑)。

 

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「損小利大」は大原則

先に、利益を上げるための大原則だけを書くと、

損小利大が絶対条件!

改めて書くまでもないですが、もし、損大利小で勝つ方法があるのであれば、是非コメント欄で教えて下さい。


損を小さく、利を引っ張るというこの原則は、投資系の書籍、ブログなどでたびたび目にします。単純に自己資金を増やすという観点で見ても、これ以外ないように思います。


損小利大は大原則ですが、そこに至る道は2つあるというのが、今回の記事のテーマです。それが「利益を上げるための2つの戦略」です。
答えを書きますね。

(1)リスクリワードを1:2以上に設定し、損より利益を大きくする

多くの人がこの戦略を採用していると思います。一言でいうなら、「損切りは小さく、利食いは引っ張る」ってことです。特に、ブレイクアウトを狙う場合は、重要ですね。

(2)リスクリワードを1:1に設定し、勝率50%以上に上げる

リスクリワード1:1というのは、損切りと利食いが同じってことです。もちろん、手数料やスプレッドがありますので、それらを考慮した上での話になりますけど。それで勝率50%なら、勝ちと負けが拮抗するので、勝ちもせず負けもせずという状態になります。だから、勝ち星の数を多くすれば、自然に損小利大になるという考え方です。


あなたのとっている戦略はどちらでしょうか?

バルサラの破産確率に基づくリスク

「バルサラの破産確率」というのを御存知ですか? 投資の世界では結構有名なので、目にしたことや聞いたことがある人は多いと思います。
これは、数学者ナウザー・バルサラという人が考案した計算式で、
一言でいうなら、トレーダーが破産する確率を計算したものです。


バルサラの破産確率で考慮されている要素は

  • 勝率
  • ペイオフレシオ (平均的な利益と平均的な損益の比率)
  • リスクにさらす資産の割合

計算式は、適当にGoogle先生に聞いてください。
ちなみによくネット上にあるのは、リスクにさらす資金の割合が10%の破産確率表です。それを転載します(たまに、リスクにさらす資金の割合を考慮していないものがあるので注意)。

バルサラの破産確率表(リスク10%)

出典:邪眼のロウソク足分析プライスアクショントレード

 

表の見方ですが、縦の勝率はわかると思います。で、横軸のペイオフレシオですが、ひとことで言うと回収率(P.F)です。

ペイオフレシオ=(平均利益額)/(平均損失額)

つまり、1回のトレードあたりで獲得する利益のほうが、損よりも大きいなら数字は1より大きくなります。ペイオフレシオが2なら回収率で200%、リスクリワード1:2ですね。

 

さて、この表をもとに、利益を上げるための戦略を検証してみましょう。


まず、(1)のリスクリワードを1:2以上に設定し、利益額の大きさで勝つ戦略です。ペイオフレシオ2(リスクリワード1:2)を見て行きましょう。表によると勝率30%以下は破産率が100%であることがわかります。10%を切るのは勝率45%以上です。リスクリワード1:2で勝率45%といえば、まずまずだと思うのですが、それでも結構多くなリスクをとっています。


もちろん、この式のリスクにさらす全資金の割合が10%であることを考えると、これは1回のトレードで適切とされる5%未満より多いので、当たり前ですが。


それに対して(2)のリスクリワード1:1で、勝率を50%以上に高める戦略はどうでしょうか? ペイオフレシオ1の欄を見てください。
55%を境に大きく破産率が落ちています。勝率65%以上あれば、実質的には破産はしないレベルに到達できます。

まとめ

FXで利益を上げるための2つの戦略、あなた自身と比べてどうでしたか?
どちらの戦略が正しいとは言いませんが、あらためてリスク管理というものを考えるキッカケになってもらえればと思います。


そのためには、自分のロジックがどちらによっているのかをきちんと理解し、博打にならないように調整する必要があります。


時間に余裕ができたら、吉田もバルサラの波乱確率表を自分で計算できるソフトを書いてみようと思います。いまは、忙しくて手がまわらないので、出典だけでご勘弁を。

投資はコントロールすることが肝心ダヨ!

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この記事に対するコメント

4 件のコメント

  • ゲルググ
    2013/11/06 04:17

    チューニングカーのCPU燃料マップのように見えてしまいました・・・
    いくら車も安全マージンでのプログラムでセッティングして
    エンジンが壊れないようにそれでもパワーを引き出せるようにしても
    金属の寿命はプログラムしてないのです。使用時間でおおよそ判断出来ますしセンサー等で異常を感知出来ますがおおよそですね。。。エンジンブローはプログラム以外で起きる・・・
    相場も前回の内容にあるボラ、ボラが無くなり数ヶ月続いた場合ドローダウンになりうるどこで資金がつきるか・・・
    手法の切り替えなどで技術の対応が出来れば良いでしょうが
    エンジンは壊れ方次第でお釈迦ですもんね

    最近またバカな思考になりまして・・・為替がオンラインシミュレーションゲームに見えてきました 各戦争に自分のお金軍隊を部隊に分けて参戦させたり。。。少し前のトルシエ砲、バーナンキ砲、日銀砲・・・凄い破壊力だったな~と でも為替は楽ですよね強い方の勢力に参加すれば良いし負けそうになれば反対に寝返れば良い しかも両勢力に参戦出来るし・・・自由すぎる戦争・・・・ 最近家族以外の人と会話して無いので廃人になりつつあるのかと不安だったり・・・家族は大切だとつくづく感じました 当然か(汗

    では失礼しました

  • 2013/11/06 09:12

    レーシングカーに例えるなら、もともとの用途が壊れるのも前提で作ってあると思います。各パーツの寿命もそうですが、クラッシュなどで壊れますね。一般車と異なり限界ギリギリを攻めるというのは、常に破綻と隣り合わせなんじゃないですかね?

    それがリスクだと思います。
    その代わり一般車では得られないリターンもあると吉田は解釈してます。

    為替を戦争に例えるのは、師匠もしてます。損耗してるのに、手を打たずに玉砕させるのは、愚といか言いようがないので、残存兵力で立て直す戦略を練り直す必要が、あります。

  • 吉田(同姓です^^)
    2013/11/13 23:25

    たいてい、勝率とペイオフレシオはトレードオフの関係にありますので、バルサラの破産確率の表はどこでバランスをとればよいかの目安に使えるかと思います。

     ただ、条件の3つ目のリスクにさらす資産の割合が飽くまで初期資金に対する割り合いであるという点と、トレード回数が無限回という点を気をつけなければならないかなと思います。
     負けが続いて資金が大きく目減りした際に、当初とおなじ額をリスクにさらす人は少ないでしょうから、たとえば10%をリスクにさらすとすれば、当初資金より残高が少ない場合には残高×10%とする、など条件を変えてみるのも必要かと思います。
     トレード回数についても、月数回しかトレードしないスタイルと一日50回以上トレードする場合も同一に考えることは無理がありますので、自分のトレードスタイルに合わせて破産確率は加減してみなければならないと思います。
     勝率1%でもトレード回数9回限定なら破産確率0%になりますし、表で0%のところも、勝率99%でもいきなり10連敗する確率も1.0E-18%はあり、無限回前提なら必ず起こるので、表上で0%のところも丸めて0%になっているだけで完全な0ではないはずです。
     バルサラの破産確率の表はそのまま利用するのではなくて概念として取り入れていくのがよいかなと思っています。

    この表をざっくり見た感じでは、ペイオフレシオが低い場合には勝率が5%違うだけで破産確率が大きく変わる点があり、よほど余裕がないかぎりちょっとした変化で危険域に入ってしまうのが怖い感じがします。
     逆にペイオフレシオが高い領域では、パラメータの変化に対してだいぶ感度が落ちるでのコントロールしやすい感じがします。このような特性はリスクにさらす割合が一定額という点から来ているのかもしれません。

     条件が複雑になった場合には、数式で求めるよりもちょこっとコードを書いて何十万回もまわして力技で破産確率を出したほうが速いし間違いないかなという気がします(笑)

  • 2013/11/14 09:18

    バルサラの破産確率は、実際に運用するには欠けている概念が
    多いので吉田さんも指摘しているように目安として利用するのが
    いいと思ってます。

    まぁ相場師が考えたものではなく、数学者なので、単純なモデルに
    置き換えたものですね。

    実際には資金が目減りした時の証拠金も気にする必要があるし、
    連敗のリスク、資金回収のスパン(勝率とペイオフレシオから来る
    回収期間)などが考慮されていません。

    また、吉田や師匠のようにナンピンを戦術に組み込んでいる場合は、
    バルサラだけでは計算できません。

    世の中で資金管理が大事と言われていますが、まだまだ体系化されてない
    分野だなと感じますね。