トレーダーにマルチモニタは必要か?
師匠(為替和尚)がうちに来た時に言った。
吉田っちのチャートは見やすいなぁ。
俺も次はこういう広いモニタにしようかな。
トレーダーというと、枕詞のようにマルチモニタが出てくるが、ことFXに関しては、今後もマルチモニタが必要なのか否かといえば、今後はできるだけ1枚のチャートにおさめる方向に向かうのではないかというのが、吉田と師匠の一致した見解。
6画面、8画面のマルチモニタにチャートが表示されている様子は、確かに傍目から見れば様になっているが、そもそも複数の画面に何を表示しているのだろうか? もちろん、わざわざ高い金をかけてマルチモニタ環境を構築しているわけだから、表示させている情報はすべてトレードに必要だと判断していることになる。
でも、実際に、表示されている情報をどう使っているのか? 他所様のブログや書籍を見ても、なかなか取り上げてないテーマだと思う。
成果を出すには環境も重要。今日はトレーダーとマルチモニタについてのお話。
マルチモニタに何を表示しているのか?
トレードスタイルにもよるが、師匠の場合は8画面マルチモニタ環境を構築している。6画面にチャートを表示させ、残りの2画面は発注ソフトの管理画面を表示させたり、ブラウザで指標やオーダー情報など、チャートで確認できない情報を見ている。
今取引しているのは、ユロドル(EUR/USD)と、ドルスイ(USD/CHF)。
メイン通貨のユロドルで4枚の画面を使っている。ドルスイが1枚、あとはその他の通貨の値動きを数値で表示するインジケータを並べている。
師匠のスタイルはスキャルピングだが、1分足、5分足、15分足、1時間足の4枚のチャートを表示させている。それぞれの時間足で得ている情報は次の通り。
- 1分足……エントリータイミングをとるためのチャート
- 5分足……ヨコの流れとシナリオメイク、波動を確認するチャート
- 15分足… 1日の流れと主要な節を確認するチャート
- 1時間足…大きな節を確認するためのチャート
スキャルピングとはいえ、しかけるポイントを見つけるのは、あくまでも5分チャート。トレンドラインを引くのも5分チャート。つまり、メインは5分チャートということ。
次に重要なのが15分チャート。吉田が「15分チャートで何見てるんですか?」と聞くと、「1日の流れが一番わかり易いのが15分足やで」という回答を得た。たしかに、15分足は、師匠のXGAモニタ(1024×768)でも大体2日分ぐらいの流れを確認できる。
今上がってるか、下がってるかは5分足で確認するが、どういう流れを受けて現在のヨコの流れにつながっているかを理解しておくのは重要だ。
師匠は人に教えるときは、押し目と戻りを狙えというが、本人はどんな局面でもそこそこのボラがあれば躊躇なくエントリーする。
戦局で言えば、ドテンもブレイクアウトも、押し目もすべて拾う。しかも、深くなりそうな押しであれば、逆張りもする。
あらゆる局面の相場を相手にするからこそ、これだけの画面数を必要とするわけだ。以前は発注画面を含めて11画面を使っていた師匠だが、今は吉田の開発兼トレード環境を見て、この枚数で十分だという。なぜか?
1通貨1画面
1通貨につき、1画面。
これは最近、師匠が言い出したこと。今はユロドルだけで4枚の画面を使っている師匠にしてみれば、かなり思い切った舵取りだと思われる。
その理由は…
スキャルピングするなら、だいたい2日分の情報がチャートで確認できれば十分や。吉田っちの画面なら、5分足でも1日半は表示できるから、これだけで十分打てるで!
吉田の環境はもともとプログラミングなど開発に重点を置いている。
UXGA(1600×1200)の解像度をもつ21インチモニタを縦表示(ピボット)にして2枚並べるというのが、もともと環境であった。これでも2400×1600とWQHDと同等の解像度が得られるし、文字の大きさも十分なので気に入っている。最近、友人から使わなくなった中古の21インチモニタを譲り受け、はれて3画面ピボット環境を手に入れたわけだ。解像度は3600×1600と4kディスプレイにせまる所まで来ている。
これが、冒頭でご紹介した画像だ。正直、TVの解像度はそこまでいらないけど、パソコンのモニタとして利用するなら、これだけの解像度があれば生産性が大きく向上する。
しかし、喜んだのもつかの間で、そのうちの1台(三菱 RDT211H)が壊れてしまい2画面に逆戻り。
1通貨1画面の話に戻るが、師匠は現在1通貨につき4枚の画面を割り当てている。しかし、メインで見ているのはあくまでも5分チャート。あとは、1日の流れを見るための15分チャートと、節を見るための1時間チャート。それにタイミングを取るための1分チャート。
もともとトレーダーがマルチモニタ環境を構築する理由は、昔のディスプレイの解像度はあまり高くないため、それだけの情報量を表示しようと思えば、複数の画面を並べてマルチモニタにするより他はなかったわけだ。
しかし、4kディスプレイはさすがに高すぎるが、WQHD(2560×1440)であれば、5万円台で購入できる。この解像度は吉田が21インチをピボットで2枚並べているのに匹敵する。つまり、1枚のモニタで5分足2日分相当のチャートが表示できることになる。
くり返しになるが、5分の流れと主要な節が表示できれば、それでトレードはできる。タイミングをとるためのチャートは、マルチタイムフレームを使えば、5分足に1分の情報を反映させることは可能。
今年は6月からカミさんにトレードを教えているが、初心者は複数の画面から適度に情報をとることが苦手のようだ。去年師匠の最後の弟子に指導している時にも思ったが、弟子もカミさんも気がつくと1枚のチャートにだけ集中してしまうことが多い。
そう考えると、1枚のチャートに必要な情報を表示させるというのは、必然なのかな? と考えている。
師匠は新しいトレード環境は、27インチWQHD 4枚構成を考えているようだ。吉田はせいぜい2通貨が限度なので、2枚で十分。
これに発注管理画面がつけば完璧。発注管理画面は別に同じ大きさのモニタでなくともいいので、タブレットをサブモニタとして使ってみるのも有りだと思う。
上の写真はNexus7(2013)にiDisplayというソフトを使い、Wi-FiでMT4のターミナル画面を表示させたところです。まぁWi-Fi接続でも、こういう用途であれば十分な表示速度が確保できることは確認しました。
今後は自動トレードが主体になるかもしれないけど、ひとに教えたり、新しい発想を得るために常にチャートに触れることは重要で、そのためにはきちんとした環境を構築する必要がある。
なるほど、、XGA(1024×768)を8枚ならべていたのですね。
最近は高解像度モニタがものすごく安くなりましたので、台数抑えて必要な解像度を得たほうが合理的ですね^^
やはり15分足も重視されているのですね。
和尚様のブログのほうで、「1時間足の節を意識して、5分で流れを捉え、1分足でエントリー」というような感じで書いてありましたが、実際1分・5分・1時間を並べてみると、どうしても5分~1時間のギャップの広さが気になるんですよね。。 5分足を1~2日分、数百本並べて補うか、15分足あたりも見るか、どうするのが一番いいかなと考えていました。
(今頃になってやっと)Windows7環境へ移行を始めました。。 分析にExcelを主に使っていますが、OFFICE2010の遅さとバグでさっそく詰みました(笑)
PCのスペック上がっているのに、Excel2000より何十倍もグラフ描画が遅いとは。。。 噂では遅いと聞いていましたが、ほとんど欠陥品レベルですよ。それに加えバグで処理は止まるし、強制終了も。。 XPモードで2000使い続けようかと本気で思います(笑)