(´・ω・`)しょぼーん…。
(´・ω・`)ショボーン……。
師匠(為替和尚)に叱られました。
発端は、前回の「FXはゼロサムゲームじゃない!」という記事についたコメントがきっかけです。この記事の中で、吉田はFXはゼロサムゲームですという結論をくだしたわけですが、中には実需に絡んだ玉もあるから、これはゼロサムゲームには含まれないのでは? という指摘です。
コメント欄でいろいろとやりとりしたのですが、後日師匠と会議をした後に酒を飲んでいる席で、
チャートの右端で判断するには
不要な情報やろ? まず、
その点をきちんと説明せんかい
とこっぴどく叱られました。
師匠が言うには、数週間ポジションを保持するような長いトレードならまだしも、スキャルピングやデイトレには、そんな情報はいちいち気にしていないという指摘です。
いや、ごもっとも。
これには反論の余地もなく、反省しっぱなしです。
トレーダーとして飯を食っていくには、その情報がほんとうに
必要な情報なのかどうか、きちんと見極めていく必要があります。
過剰な情報は迷いにつながる
世の中には為替や経済を取り巻く情報があふれています。
吉田のブログもそのひとつに含まれています。
でも、多くの情報を集めたからといって、それが
トレード成績に直結しないのがこの世界のむずかしいところです。
為替って世界を考えると、吉田や師匠のように為替差益狙いのトレーダー(投機目的)もいれば、トヨタのように本業のリスクヘッジのために、為替の世界にいる企業もいます。
貿易をやっている企業は、決済のために為替の世界に接してますし、海外に出かける人は両替をするときに為替に接することになります。
例えば、海外旅行に行くと考えると、「旅費も安く済むので円高を望む」でしょうし、海外に製品を輸出している企業は、「価格競争力がつくので円安を望む」でしょう。
立場によって為替に対する期待や求めるものが異なります。
究極的に言えば、為替は通貨交換=両替なので、実体経済とすごくリンクしてます。それで実体経済のさまざまなことが、そっくりそのまま為替相場に反映されると思いがちです。
でも、反映されるものもあれば、まったく無視されるものもあるというのが実態です。
為替のレートは1秒毎に変化してますけど、銀行や空港で両替するときは、固定レートですね? ドル円の場合は、朝9時55分のレートを公示仲値として、両替などのレートとして採用します。これが一番実需に影響する為替といえます。
でも、それがあなたのトレード
になんか関係ある?
結局、ここに行き着くのです。実体経済、実需は自分たちのチャートの影響をあたえることは確かです。でも上がったり下がったりする世界で、単に差益を抜くのを目的としているのであれば、「できるだけ安く買って高く売る」、「できるだけ高値で売って安く買い戻す」というのが、究極の目的なのです。
その判断に必要な情報以外は「ノイズ」と言えます。
必要な情報と不要な情報
何が必要で、なにが不要か?
情報の取捨選択が大事ですが、どれがいるのかいらないのか、
これは慣れないとなかなか難しいところかもしれませんね。
例えば、板情報。
売り買いの注文が、どのへんのレートに集中しているかを知ることが出来ます。でも、これは節として使える情報ではなく、注文時にどのレートで約定するかという目安にしか使えません(情報としてはともかく、板の考え方は重要なので、別の機会にしたいと思いますけど…)。
為替関連のレポートや経済ニュース。
ニュースが表に出たときには、すでにレートに反映されているので、トレードには使えません。本当にトレードに使えるようなビックニュースは、メディアにはのりません(たとえば、為替介入のタイミングとか…笑)。
じゃあ、どんな情報が必要なのさ?
勿体つけずに書けよ!
ご指摘ごもっとも。
一言で書くと、自分のトレードスタイルをする上で必要な情報って事になります。これだと抽象的すぎるので、吉田と師匠を例にあげて説明します。
(1) サポレジになりうるレート
上がるか下がるかは、その時のプレイヤーの思惑で変わりますが、
必ず判断のポイントとなるレートがあります。
これが、節=サポレジです。
サポレジにはチャートで確認できるものと、大口のオーダー情報のように、外部から仕入れてくる情報があります。
他のテクニカルと一致するものも有りますけど、大口の注文はマーケットの動きを左右するので、そこでヒゲつけたり、抜かれると一気に値が動くポイントだったりします。
(2)大きく値が動きそうな時間
代表例が経済指標です。指標の中にはピクリともチャートが動かないものもありますが、主要な経済指標は、うかつに触るとやけどするぐらいエグい値動きをするものばかりです。
(3)大きなお金の流れ
師匠の教えは、「おとなのけんかには参加しない。勝った方についていく」です。為替相場のおとなのけんかとは、売り方と買い方に分かれてどっちが多くお金を投入できるかという勝負です。
額が額なので、こんなのに参戦したらやられるだけです。
師匠がブログにも書いてありますが、CMEのIMMのように、大口の玉が売り買いどちらが優勢なのかを判断する材料を提供してくれます。実際の利用方法は、師匠のブログの記事を見てください。
また、これとは別に、ドル資産とユーロ資産がいまどこに流れようとしているか、これも大事だと思います。スキャルピングのように短期トレードだとあまり関係はないですが、日をまたぐようなちょっと長めのトレードだと影響を受けます。
代表的なのは2011年の東日本大震災後からのドル円の動きなんてそうですね。あの時は、日本が震災でこっぴどい目に会いましたが、それでもギリシャ危機を抱えたユーロ圏の人間が、安全資産として円を買っていたので、超円高が維持されました。
さすがにこのレート言ったら、もう戻るだろというレートが何ヶ月も維持されるのです。
でも、吉田は(1)や(2)に比べると、(3)の情報は参考にする程度です。
情報とはニュートラルなつきあいを
為替は実体経済と密接につながっていますが、市場を乱高下させているのは、間違いなく投機筋です。このブログを見てトレードをしているあなたも、為替差益を狙っているのであれば、それに加担していることになります。
投機筋としてトレードをするのであれば、実体経済のことを気にしすぎるのはやめましょう。この世界のプレイヤーは、上がるか下がるか、誰にババを引かせるかしか考えてません。
為替取引をしているというと、まわりから「為替やってるなら経済にも強いだろ」って目であなたを見てあれこれ聞いてきます。中には、キャバクラ嬢に付け焼き刃の経済知識を披露して悦に浸るおじさんもいるみたいですが、ほぼもれなくトレードは弱い人ばかりです。
実体経済に影響度の強い情報は、為替相場にも大きく影響を与えると考えて、はじめから過剰なバイアスをかけてチャートを見てしまうかもしれません。
でも、その情報が銀行の現役ディーラーとかから聞いたものではなく、メディアから得たものであれば、すでにチャートに現れているか、あらかじめ織り込み済みの状態なのです。
情報は判断の拠り所にせず、材料のひとつとしてニュートラルな付き合いをしたいものです。
こんばんは
ゼロサムゲーム・・・
資金を増やす事に私にも関係ないな~と思っていましたが
熱く語り合うって事も楽しいし何かの発見もあると思います。
全てに感謝・感謝!!でした。