エントリーよりも損切りが大事!?

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エントリーより損切りが大事。
こんなことを書くと、吉田もこの暑さでとうとう壊れたか!
と思われそうだけど、吉田はいたって正常ですよ(バテてるけど)。


前回の記事(チャートの右端で何を見ているのか?)では、エントリーとヨコの流れの関係について説明しましたね。詳細は記事をみてもらうとして…

FXは買いか売りしかない。上がるか下がるか1/2をあてるゲームだ!

突き詰めるとこういうこと。
でも、なぜか95%の人が5年以内に撤退させられる厳しい鉄火場なわけ。
1/2の確率をあてるゲームなのに。


ブレイクアウトを狙う人の勝率は、だいたい10~30%と言われています。
それに対してスキャルパーは80~90%の勝率があります。両者は狙い目が違うので勝率には大きな開きがありますが、ブレイクアウト狙いは大半が負け。スキャルピングでも10回に1回は負けるわけです。


何を持って負けとするかはここでは置いときますよ。
ポイントはここ。

どんな手法でも勝率100%
はありえない!

負けることをあらかじめ織り込んでおかなければならない。
多くの人がFXに勝てないのは、この必ず起きる「負け」の扱いにあります。

 

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失敗をイメージせよ!

FXってゲームは、結構ビギナーズラックが通用するゲームです。
初心者の頃は、怖い経験もしてないから、無鉄砲に打っても案外いいパフォーマンスが出ていた時期かも知れない。

「なんだ、FXってちょろいな!」
「俺って天才?」

って天狗になったところを大きなドローダウンが襲い、そこではじめて真剣に勉強し始めるわけです。
言い換えると、エントリールールはそれなりのものでも、もともと勝率の高いゲームなので、運で勝ててしまうのです。


運で勝ちきれなくなると、たいていの場合エントリーを見直します。
これは間違いじゃないけど、さっき言ったようにどんなに頑張っても勝率100%はありえないから、むしろ負けた時にどう対処するかのほうが大事なのです。

相場の世界で生き残るには、
失敗トレードをどう裁くか?

これにかかってるのです!
師匠である為替和尚のトレードの骨子もここで、勝率90%だとしたら残り10%は負けるわけで、「残り10%の負けトレードの損失をいかに少なくするか?」これがテーマなのです。


「そんなこと言ったって、損切りする以外になんか方法はあるの?」


こんな声が聞こえそうですね。
師匠のトレードでは、「損切り」と「損失固定」という2通りの方法がありますけど、ここでは深くは突っ込みません。


ちょっと聞きますけど、あなたは「損切りした後の対応」まで決めてますか? 損切りをしたということは、自分のルールで負けと判断する水準に達したということです。でも、その後は?


飛行機のパイロットも宇宙飛行士も長い訓練期間を経て、現場にでます。
彼らの訓練で大きなウエイトを占めるのは、トラブルが発生時の対処法です。先人のノウハウの詰まったマニュアルもありますが、シミュレータでなんどもなんども身体に叩きこみます。


一方、相場の世界では、「この条件で損切り」ということしか決めてません。でも、本当に強くなりたいのであれば、負けた後の対処までしっかりイメージしないとダメです。

損切り後の対応は?

損切り後の対応なんて必要ない。
ただ、機械的に打てばいい。

かっこいいですね。でも、たいてい前のトレードのことを引きずるのが人間なんですよ。こんな経験ありませんか?
損切りした後、頭に血が上って「今の負け分を次でとりかえしちゃる!」

経験あるでしょ?

例えば、売りでエントリーして損切り。その後すぐに売りでエントリー。
損切り直後に、同じ方向にエントリーするのなら、「ナンピンしてるのと同じ」ですよ。


押し目を狙ってエントリーして失敗したのであれば、

(1) エントリータイミングが速すぎた(遅すぎた)
(2) 流れが変わる

このいずれかが原因です。(1)のタイミングが速すぎたのであれば、連続打ちしても運良く次は勝てるかもしれない。
でも、(2)のケースだった場合は、傷口を広げるだけ。


失敗トレードの後で感情が揺れている人は、連敗するとさらにひどいことになります。ミスがミスを呼ぶ最悪のパターンですね。


「なら、お前はどうするんじゃ!」と聞かれたら、こう答えます。

(1) 明らかに自分の読みと流れが一致しているなら、ナンピンする
(2) 流れが読めないなら、新しい節が出来るまで見送る

ナンピンするかはトレード戦略に関わるので置いときますけど、無条件で同一方向に打ち込むことはしません。また、安直に逆サイドに打つこともしません。


エントリーの失敗は(1)タイミングのミスか、(2)流れの転換によるものです。だから、エントリーに失敗した後の行動に上記を盛り込むのです。


これはあくまでも失敗エントリーの対処例です。
あなたの戦略にあったよりよい方法があるかもしれません。

まとめ

トレードの世界に100%(絶対)はありません。
つまり、聖杯と呼ばれるものの存在を否定するのが、為替和尚と吉田のスタンスです。100%に近づけることはできますけど、今の状態が100%の状態だと証明することは出来ないのです。

誰も先のことはわからないから

だから、将来起こりうる「失敗トレード」にどう備えるか。
これがトレードにおいて一番大事なことだと考えます。

単に確率の問題なんだけど、人って生き物は絶対が好きですネ!

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この記事に対するコメント

7 件のコメント

  • ゲルググ
    2013/08/20 22:16

    自分はいつも思うんですが
    エントリーは1/2
    決済が1/3(利益・損切り・同値撤退)
    これを1つのトレードとしたら1/5の確率と思ったり・・・・
    単純計算ですが(笑)
    初心者さんは1/2と簡単にとらえられるでしょうが
    結果的にトータル損で終える人が多いのでは??

    最終的には終わり・決済が重要な事と自分はしています。

    仕事完了のスタイル?ですかね

  • まつもと
    2013/08/21 07:18

    目から鱗のテーマ!(^O^)

    ドラクエでいう所のダンジョン深層→ボスキャラちょっと手前のワクワク感です!( ゚∀゚)o彡ワイワイ

    吉田さんも夏バテ気味みたいですね(´Д` )

    どうぞ、ご自愛くださいm(_ _)m

  • 2013/08/21 09:41

    損切り、利食いどちらも出口戦略です。
    吉田が長年取り組んできた競馬の世界とは異なり、相場は
    終わりを自分で決める必要があるので、出口戦略が一番重要
    です。

  • 吉田(同姓です^^)
    2013/09/01 06:56

    >「損切り」と「損失固定」
     引かされトレードとして区切りをつけるのが損切り、その回のトレードの損益と相場を意識し続けるのが損失固定。このことは裁量トレードだと大きな違いを持ってきますが、機械にやらせた場合どうなるのか、研究課題ですね。。。

     そもそも機械には意識がないですから(笑) 負けた場合の「ちくしょー!次こそは!」っていうのがないのは利点ですが、逆に意識があることの利点(損失固定の損切りに対する優位性)を、機械に持たせることはできるのでしょうか??一体どうやって?? 課題として考えてみたいと思います。。

  • 2013/09/01 08:25

    まぁ作り方次第としか言えない部分ですね。
    これは。

  • 吉田(同姓です^^)
    2013/09/01 09:01

    実際にどのようにコード化していくのか、という問題もありますが、通常のシステムトレードとは違う考え方が必要になりそうですね。

     通常、エントリーしてから決済までが一区切りで、それの繰り返しですけれど、損失固定してそこからバランス崩して云々、、ということになると、エントリー~決済の間に複数のエントリーと決済ポイントが含まれるような形で、売買を単発でなくシナリオに従い連携して行うことになりますから、それを管理するシステムが必要になってきますね。。。

  • 2013/09/01 16:03

    シナリオ。これが最大のヒントですね。
    エントリーも大事ですけど、シナリオメイクはもっと大事です。