チャートの右端で何を見てるのか?

2013/08/11 カテゴリ:プロトレーダーの思考
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ヨコの流れ

先日、FXを教えているカミさんからこんな質問を受けた。

この状態ってどう判断すればいいのかな?
上なの下なの? 大きな流れで見れば上なんだけど、
5分の流れは下向きなんだよね。

FXは上がるか下がるかしかないけど、今現在、どっちに向いているか
を判断するのは意外に大変なようだ。


それは「過去チャートではなく、チャートの右端でこれから先がどうなるか」を判断する必要があるため。


チャートの右端には、未確定のローソク足しかない。そこから上がると思えば、「買い」を入れればいいし、下がると思えば「売り」を入れればいい。


FXってゲームは本当に単純なのだが、多くの人が負け組のままなのは、

ヨコの流れが読めてないから!

裁量トレードでも、自動トレードでも、ヨコの流れをどう扱うかは
かなりむずかしい問題として立ちはだかる。

FXなんて上がるか下がるか1/2なんだから、
好きなように打てばいいのに!

確かにその通り。でも、なぜみんなここで躓くのか?

 

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チャートの右端で判断するには、ヨコの流れが不可欠

FXにはいろいろな注文方法があるけど、つまるところ、買い(Buy)か売り(Sell)しかない。これにオプションがついているだけ。
ヨコヨコなんて注文が入れられる業者を見つけたら、是非教えてほしい(笑)。


上がるか下がるかの確率なら1/2。ルーレットと違って親の総取りは存在しない。買い方か売り方どちらかが必ず勝ちます。


でも、底値だと思って買いを入れるとドカンと下がったり、天井だと思って売ると、天高く突き抜けたり。持ったポジションのことごとく逆に行かれる経験をしたことはないですか? 1/2の勝負なのにおかしい。これは…

チャートの右端では、その後の相場がどうなるかわからない

当たり前だけど、天井(最高値)も底(最安値)もあとから見れば、そこがドテンだった、トレンドの転換点だったと判断できるけど、チャートの右端にはそこに至る過去チャートが表示されているだけで、天井も底もわからないんです。

この後のチャートの流れを
推理するためヨコの流れを
読み取る必要がある

これがヨコの流れが必要な最大の理由なんですよ。
でも、具体的にはヨコの流れをどう使うのか?

(1) 仕掛けの方向を見極める (買いなのか売りなのか)

(2) 仕掛けのタイミングを取るため
(3) 現在の状態を見極め、自分の作戦が通用するかを判断するため

では、それぞれについて考えてみましょう。

ヨコの流れの使い道

(1) 仕掛けの方向を見極める

上がるか下がるかのゲームなので、チャートの右端でこの後「上がるのか?」「下がるのか?」を判断するのはとても重要。
しかし、流れには中長期の大きなトレンドの流れと、短期的なトレンドの流れの2種類があります。トレードルールにもよるけど、仕掛けの方向に使うのは、たいてい短期的なトレンドの方向。

(2) 仕掛けのタイミングを取る

仕掛けのタイミングはタイムフレームが短期であるほど、その重要性が増します。特にスキャルピングでは、タイミングが2秒ずれただけでまったく結果が変わることがあります。

(3) 現在の状態(戦局パターン)を見極める

これが一番難しいかな。
現在の状態(戦局)を見極めるのは、単にインジケータやオシレータを見るだけでは不十分で、チャートのヨコの流れをきちんと読み取る必要がある。
それによっては、この後も自分の作戦(トレードルール)が通用するかどうかが決まります。


これからドテンになるのか、トレンドが継続するのかレンジになるのか。
チャートの右端でこれからの戦局パターンを見極めるのがかなり重要

 

ざっくしだけど、ヨコの流れの使い方について簡単に説明しました。

でも、FXってゲームは第3者が勝敗を決めてくれるわけではないので、上がると判断して買いを入れたあなたの勝敗は、あなた自身が決める必要があります。勝敗すら自分で決めるゲームの特性上、(1)の仕掛けの方向と(2)仕掛けのタイミングは結構アバウトなところがあるんですよね。


戦局の見極めは、師匠の為替和尚みたいにドテンもレンジブレイクも押し目も拾いに行くオールラウンダーでも重要度が高い。本来ならドテンと判断しないと行けない戦局をトレンド継続と読んだら、まったく逆の打ち方になる。


ましてや吉田のカミさんのように、ズブの素人の場合、「押し目しか狙うな」と命じているわけで、レンジはもちろんドテンの攻略法なんて知らないわけです。

エントリーはヨコの流れがすべて

これまで説明したように、ヨコの流れは仕掛け=エントリーに使います。
最後になんでヨコの流れがこれほどエントリーの際に重視されるか
を触れておきます。


結論はズバリ…

エントリーのタイミングは自分の
損失許容幅と関連している!

「損失許容幅」。わかりやすく言えば、ロットサイズと損切りの幅です。
損失許容幅の大きい人は、エントリー直後にちょっとぐらい損が出ても気にしません。最終的に自分の狙った方向に行きさえすれば。


1000万円の証拠金の人が、0.1ロット=1枚の勝負をした場合、1pipsはだいたい100円なので、100pipsの含み損を抱えても1万円の損失です。
資金量からすれば、0.1%の損失幅にすぎません。


それに対して証拠金10万円の人が0.1ロットの勝負をして、100pips=1万円の損失を出すということは、自分の資金量の10%を失うことになり、とれもじゃないけど軽微な損害とは言えないでしょう。

おまけ

一番最初の質問に戻りますけど、カミさんには「ヨコの流れがにわかに判断できないときには、無理に打つな」と指導しました。
カミさんには、トレンドラインの引き方ぐらいしか指導してません。


直近1週間のトレード成績を最後に添付して終わりにします。

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この記事に対するコメント

2 件のコメント

  • まつもと
    2013/08/12 15:25

    奥様のPFが素晴らしいですね!(^O^)

    勝○奥様 ー 負●まつもと (´・ω・`)ショボーン

  • 2013/08/12 17:27

    たまたまですよ(笑)。
    損を嫌がっているようで、利食いもチキン気味です。
    そのうち、ガツンと行かれると思います(笑)。