トレードの生命線ってなんだか知ってる?
突然ですが、トレードの生命線ってなんだと思いますか?
いろいろ意見はあると思いますが、吉田の答えはコレです!
チャートと注文環境
チャートがなくてもトレードは出来るという人は確かにいますが、
たいていの場合、チャート上の代表的な価格を頭に叩き込んでいるだけで、
まったくチャートの情報(時間足、日足、週足などの高値安値の情報もふくむ)がない状態ではうてません。
次に注文環境。インターバンクに直結できない個人投資家は、
レートの提供と注文を受けてくれる業者と契約する必要があります。
ちょうどインターネットとISP(インターネットサービスプロバイダ)との
関係に似てますね!
インターネットも今でこそ気軽に使えますけど、一昔前は月100万円くらいの費用を払って、専用線を引きこまなければならなかったのです。これを安価にしているのがISPであり、今、気軽に自宅でトレードできるのも、間に業者が入っているからです。
今日は生命線のひとつであるチャートの情報について考えてみます。
レートとチャート(四本値)をどう確保するか?
レートというのは、ある瞬間に業者から提示されるBidとAskの値です。
これをまとめたものがチャート(四本値)です。
途切れることなく、チャートやレートの提供を受ける。
これが当たり前のようでいて、結構悩ましい問題なのです。
特に、自動トレードをする場合においては!
さて、先週のブログの記事で、JRA(日本中央競馬会)の提供している
IPATサービスにおいて大きな仕様変更があり、吉田が開発しているソフトが動かなくなったことについて触れました。
まるまる1週間かけて、ソフトの方は復旧させましたが、今回の件で改めて
必要なデータを確保することの重要性を考えさせられました。
パソコンでトレードするのが常識の現代では、チャートは業者が提供するのが当たり前となってます。
しかし、一昔前なら状況は違ってて、チャートは自分で作らなければならなかったのです。今から20年くらいまえがちょうどそんな時期で、当時株をやっていた父親に、四本値の打ち込みを手伝わされたのを覚えています。
FXで自動トレードをする場合、2つの選択肢があります。
(1) MT4のEAやシストレ、エコトレのように業者が提供している自動トレードの手段を利用すること。
(2)APIを公開している業者と契約し、直接プログラムで発注できる環境を構築すること。
(1)は業者がチャートを提供してくれますが、(2)は基本的にレートデータしか提供されません。つまり、テクニカル分析がしたければ、
自前でチャートを調達
しなければならない
ことを意味してます。
さて、どうするか?
本格的なシステムには回避不能の問題
自動トレードで大きな玉を動かす。あるいは飯を食っていくというのであれば、(2)のAPIを使ってトレードするしかないと思います。
シストレやエコトレのような簡易システムは論外だし、MT4のEAはMetaQuotesの仕様変更に振り回され、安定運用におぼつかない。
加えて、MT4で注文を流せる業者は、ろくなのがいない。
(どこかいい業者ご存じの方、教えてくださいm(__)m )
レートデータを自前で四本値にする際の問題
吉田はむかし、師匠に言われてティックチャートを作ったことがあります(YouTube動画参照)。ある業者のレート情報を取得し、それをティックデータとして蓄積し、自分で四本値を作って保存しました。
自前で蓄積するのはいいけど、FX相場は月曜日から金曜日まで、24時間オープンしてます。3年ぐらいデータを蓄積しましたが、データの仕様変更でプログラムを直さなくちゃいけなかったり、パソコンのトラブルで修理が終わるまでデータが取れなかったりと、大小いろんなトラブルがありました。
これをクリアにするには、データセンターにサーバーを設置し、電源も通信回線も予備が用意された状態で、仕様の変わらないAPIを利用するしかないのです。
APIの問題
APIはプログラムで接続するのを前提とした仕掛けであり、吉田のようなプログラマにとって、APIが使えるというだけで、自前で解析したり、いきなりの仕様変更に泣くことがないため、ありがたい存在です。
FXの世界で広く利用されているAPIは、FIXプロトコル(Financial Information eXchange)です。調べた範囲ですけどね。
FIXは機関投資家と銀行などの金融機関でやり取りする注文コマンドや、情報の取り決めをしたもので、基本的にFIXで提供されるデータといえば、ベストクオート(BidとAskの最適値)か、マーケットデプス(板情報をふくむプライスデータ)です。
FIXを通じて提供される情報はこれだけです。
後は注文関係のコマンドがあるだけで、もちろんチャート情報はとれません。
また、FIXで提供されるデータは、基本的に注文時に利用する情報であるため、チャートのような分析用のデータではありません。
高値と安値のデータを保証して
くれるわけではない
と言えます。
ベターな自動トレード環境の構築には?
まず、最悪からの選択肢から。
自宅での自動トレードの運用は最悪です! メンテにも気を使うし、Windows Serverを入れてるならともかく、デスクトップ向けOSは余計なアップデートで勝手に再起動したりするので、24時間安定に稼働させるのには向いてません(家族が勝手に電源を落としたり、余計なアプリを入れてるかもしれません)。
となると、データセンターのサーバーを借りるほうがいい。
では、ソフト面ではどうか?
(1) ロジック用(テクニカル分析用)チャートデータを用意する
安価に行うとすれば、MT4など既存のチャートソフトのデータをもとに、
売買判断を行うことです。自前でレートデータからチャートを作るのは、
この記事で説明してきたように、いろいろと気をつけるべき問題がありすぎて、データの安定供給はむずかしい。
もちろん、既存のチャートソフトもいろいろトラブルを起こす可能性があるので、データの取得は複数に分散するのがいいでしょうね。
(2) 注文用レートデータとのマッチングを行う
APIを使うにしても、自前でレートデータを調達するにしても、
注文時には、BidとAskのレートデータを利用することができます。
分析と注文が別々業者の場合は、チャートとレートがずれていることがあります。特にAPIでレートデータをとっている場合は、インターバンクに近いレートが来ている可能性があるので、ズレを意識した調整を行う必要があります。
もちろん、お構いなしにえいやっ! で注文を入れてもいいですけど(笑)。
自動トレードの場合、人が見ていないところでトレードさせるわけで、玉が太くなる可能性があるなら、今回のようなことを絶対意識しておく必要があります。
FXで勝ちたいなら、トレード環境にも気を配らないといけません
お父様から四本値なんて。。。
バリバリのサラブレッドじゃないですか~!Σヽ(゚Д゚○)ノ