あなたは知ってる? 自動と裁量トレードの差

2013/05/22 カテゴリ:機械と人間の差
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昨日、師匠の為替和尚と一緒に秋葉原に買い物にいき、あらためて
メイド街となったアキバにため息をついている吉田です(笑)。


目的は動画撮影用の機材、三脚や照明機器なんですけど、これらの
購入です。ずっとおまたせしている動画は、そのうち師匠から朗報が
来ると思うのでもうしばらく待ってね。


さて、2人そろうと決まってFX自動トレードの打ち合わせをするのが
慣例になっていますが、この日も開口一番はその話題。

吉田「師匠! 昨日のヘッジのヘッジのパッチって、何のおまじないですか?」
師匠「ああ、それな。吉田っちならわかるやろ!」
吉田「SMSに何の脈略もなく、ヘッジのヘッジってどう? って書かれてもわかりませんよ(笑)」
師匠「勢いでブログにも書いてしもうたけど、ヘッジのヘッジと相関関係はわかるやろ?」
吉田「ブログ記事で、ああ、あれのこと言ってるのねとわかりましたけど…」

こんな感じではじまり2人の会話は始まり、最近の師匠はいうことがますますパンピー(笑)から離れてきたなぁと感じる次第です。
2人の会話が素で通じる人はほとんどいないでしょうね。


で、ヘッジのヘッジのパッチの説明を改めて聞き直して、「どやろ?」と
返事を待つ師匠への返答が、

裁量向きですね!

師匠とはじめて会ったのは5年前。しかし、この頃はすでに勝ち組で、
たいそう稼いでいたにもかかわらず、現在も自分のトレード技術を
磨いているんです。
自動トレード用のシステムのお願いをしても、いつの間にか
裁量トレードの方に寄ってしまう。


これは無理に自動によらないほうがいいと、以前得た教訓から来てますけど、それでも自分なら「こう打つ」って方向にいつの間に寄ってます。


これはこれで構わないのですけど、改めて今回のお題目である
「自動と裁量トレードの差」について、考えさせられたわけです。

自動と裁量にどんな差があるか、続きを読む前にちょっと
考えてみてください。

 

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裁量トレードでできること、自動トレードでできること

裁量トレードでやっていることを、自動化したい!


これはトレーダーなら、誰しも思っていることかもしれないですね。
だって、自動化出来るならその方が楽ですから!!


ウチのブログは、特に自分でインジケータや、自動トレードシステムの開発をしている人が集まっているようで、コメント欄にはなかなか熱いコメントが集まってきます。
コメントを読んでいても、やはりみなさん苦戦しているようですね。


吉田も師匠もこの問題に取り組んで、来月6月でまるまる5年になります。
その過程で得た教訓ですけど、裁量トレードを自動トレードに落としこむには、次のことを意識する必要があります。

(1)明確な言語化

とにかく、不明瞭な部分を残さず、誰がやっても同じ結果になるマニュアルを作成すること。人に説明できないということは、その部分の処理方法が明確でない証拠です。

でも、これが死ぬほど難しいのよ

(2)できることと出来ないことを明確にする

その時点の技術、到達点でできることと出来ないことをはっきりさせましょう。それがわかれば、「できる範囲でどうやって自動化するか?」を考えられるし、出来ないことを無理にやろうとして落胆することもなくなります。


ただ、諦めるのとは違いますよ。
将来出来るようになるように、努力は続けていく必要はあります。


さて、熟練した裁量トレーダーのようなトレードを、自動トレードに落としこむのはなぜこんなにも難しいのか?
人間と機械との間の差を説明しますね。

人が優れている部分、機械が優れている部分

人間が機械と圧倒的に違う部分として、パターンの認知能力があります。
ご存知のように、人の脳は物事を直感的、感覚的(図解)にとらえる「右脳」と、論理的にとらえる「左脳」に分かれてます。


つまり、どんなに左脳人間でも物事を感覚的に捉える能力があるため、
機械に比べると…

圧倒的にパターン認知の
能力が優れている!

わけです。
コレに加えて、熟練したトレーダーは、学習により相場のデータベースとも
言えるものを脳内に蓄積しています。
学習をしてなければ同じですが、勝ってる人はまちがいなく
この相場データベースを持ってます。


師匠は特にこの部分が優れていて、FXだけでも10年分のデータが頭
のなかに入ってます。


裁量トレーダーがやっていることを、機械に完全に落としこむには、
人間のようなパターン認識能力もさることながら、この相場データベースを
持たせないといけません。


これが完全にできるのであれば、機械の検索能力や計算能力は人間を上回っているので、人以上のパフォーマンスを叩きだす可能性があります。


ただし、現在のコンピュータ(ノイマン型)は、人工知能ではないので、
機械が新たに学習して、より最善のトレードをすることはないですね。
それをするようになると、相場世界も大きく変わる可能性がありますけど。


パターン認知については、相場をより単純化してとらえることで、それが可能になるのではないかと吉田は考えていますけど、相場データベースは大事業です。かなり骨が折れそう…。

半自動という選択肢も

いま、できることと出来ないことを見極める。
そして、完全機械化の過程では、半自動という選択肢もありかな?
と最近考えてます。

詳しくは書けないですけどね。


自動トレードシステム開発については、現在「自動トレードシステム開発奮戦記」のほうで、過去の経過を書いてますけど、そのうちこの物語の結末をみなさんに報告できる日が来ると思ってます。


吉田も師匠も諦めが悪く、しつこいので、

結果が出るまで、何度でも
トライしますよ!

将棋の世界では、ボクラの仲間がプロ棋士に
勝ったみたいダヨ!

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この記事に対するコメント

7 件のコメント

  • ゲルググ
    2013/05/23 15:58

    こんにちは
    久しぶりにコメントさせて頂きます。

    EA製作に想うようにいかず、放置気味でしたが
    為替和尚様や吉田様のブログ拝見するたびに
    お蔭様でEA製作に数年ぶりに意識が向きました。
    トレードは手法・裁量で行ってきましたが
    さすがにEAに落とし込む事が困難です。
    コンピューターがシナリオをいくつか組めるプログラムが随時、起動出来る状態にプログラミング出来れば良いのでしょうが、
    私には技術・知識がありません。 

    EAに想定、シナリオはプログラム出来るのでしょうか?

  • 2013/05/23 18:44

    >EAに想定、シナリオはプログラム出来るのでしょうか?

    技術的には可能ですよ。
    ただ、今回の記事に書いたように、シナリオの作り方を
    人にきちんと説明できるかどうか?
    これがポイントですね。

  • 為替和尚
    2013/05/23 21:41

    ゲルググさん、良い意見ですね・・・
    でも、私と吉田っちはそこをもうすぐ突破できそうですよ・・・

    とりあえず、メインチャートにモノサシを入れないとシナリオを覚えさす事は
    不可能だと思いますが、お互いに頑張りましょう!

    私達はこれまで、自分達の可能性を一度も否定した事は無いですから・・

    5年以上、可能性を追い求めてますからね!

  • ゲルググ
    2013/05/24 18:38

    こんにちは
    コメント返信ありがとうございます。
    為替和尚様からのお言葉ありがとうございます。

    自分のマイナス面に目が覚めました
    まだまだ理解していない領域がいっぱいありますので
    身に付けていきます。

    モノサシ・・・この言葉、凄く良い決断が私の中に出来ました。
    ありがとうございます。

    自分からEAにシナリオの枠を作ってみます
    それ+どこまでを限界とするか・・・・

    人間には出来ない事がEAには出来る良い所ですね

    では失礼しました

  • 吉田(同姓です^^)
    2013/05/25 03:13

    半自動化・・ 私も考えました^^
    とりあえずいきなり全自動を作ろうとするから無理がでてくるのではないかと考え、「裁量トレードの簡易補助ツール」あたりから初めて自動化できる範囲をどんどん広げていく、というアプローチに方針転換してみました。
     そうすれば、うまく自動化出来る部分と出来ない部分がより明確に分かるようになるかな、という思いもあり。

     人間と機械の差で、一つ思いついたことがあります。
    なぜ、人間にはチャートから効いている節が簡単に見つけられるのに、機械には難しいか。。
    人間には見えないもの(存在しないもの)が見えていることが関係しているのではないでしょうか。
    いわゆる錯視と呼ばれているものの一つで、「カニッツァの三角形(検索すると出てきます)」などを見ていただければ分かるように、人間には実際には無いものでも脳内で補完or補間してあるように見ることができる能力があります。
     パントマイムのパフォーマンスを見てそこに壁やら棒やらがあるように見えるのにも通じるかと思います。
    多分、人間が昔、狩猟生活をしていた頃の、草陰から見える断片から獲物を見つけ出す能力などの名残ではないかと思いますが(笑)
     人間にはチャート上の値動きから見えない壁を本能的に見つける能力というものがあるのではないでしょうか。
     ふと、そんなことを考えてしまいました。
    もしかしたら、今のような近代的な生活をしていると100年後には失われている能力かもしれませんね^^

    過去の値動きのデータベース化は興味深いテーマだと思います。
    私も少しだけ取り組んだ(と言うか妄想した)ことがありましたが、いいアイデアが浮かばず・・・
     どのように符号化し、何をキーにして検索し、検索結果をどう利用するか、課題は多いですね。
    オートチャーティストというソフトが出来ているようですが、どういうアルゴリズムなのか見てみたいです^^

    長々と乱文失礼いたしました。。

  • 2013/05/25 10:40

    見えない壁というか、自動化する上でほとんどの場合抜けているのは、実際のローソク足の動きだと思います。
    そこに壁があるかどうか、これは裁量トレードでも判断が難しい部分ですが(近くに節がない場合)、ローソク足の動きを見ていると、見えない抵抗線が見えることがあります。

    動的データの扱いは、どうしても数値検証からは抜けてしまいますし、ましてやMT4のStrategy Testerのように擬似ティックを扱ったシステムでは、検証しきれませんからね。

    単にある期間だけ調子のいいシステムを構築するのは比較的簡単にできますけど、完全機械化となるとまだまだ乗り越えるべき壁がありますね。
    自分の到達点を再認識する意味でも、検証と半自動による機械と裁量の差異を実感するのが大事じゃないかな?

    難しく考えすぎると、落とし穴にはまって抜けられなくなるので、いかに単純なモデルにするか、コレを常に考えてます。

  • 吉田(同姓です^^)
    2013/05/26 07:02

     MT4だと1分足以下は擬似ティックになっているのですね。。
    恥ずかしながらMT使ったことがないので始めて知りました^^
     擬似ティックだとその発生ロジックに合わせた売買ルール作ってしまって、「(バックテストで)完璧スキャルシステムできた!→ 実稼動惨敗。」みたいな状況になりそうですね(笑)

     分足以下のティックの動きを節判定の材料にするというアイデアは調べてみる価値があるかもしれません。

    >検証と半自動による機械と裁量の差異を実感するのが大事
    正におっしゃる通りだと思います。理詰めで考えても分からないものは分からないので、実際動かしてみながら、アレ?と気づくところから種を集めて次につなげていければいいなと考えています。