トレードは目の前で起きてることが全てじゃない!
前回「システムトレードをする上で、絶対に意識しておかないところがひとつある」という質問をみんなに投げかけました。
たくさんのコメントを頂き、久々に楽しい気持ちになりました!
ヒントもちょっと抽象的だったかもしれないけど、いろいろな視点での
意見がとても勉強になりました!
みんな、システムトレードって、なんだかがっちりルールで固められて、
裁量トレードとは別物というイメージを持ってますよね?
でも、吉田の考えでは、裁量トレードも、広い意味でシステムトレードに
含まれるんですよ。
だって、勝っているトレーダーは、みんな
ルールを守れ!
って言うでしょ? システムトレードもルールを規定して、そのルール通り
にトレードするので、言ってることは同じなんです。
ただ、「システム」って語感が自動トレードっぽく聞こえるので、自分の
トレードはシステムトレードじゃないと思うみたい。
さて、今回は「システムトレードで意識しておくべきこと」を題材にします。
トレードは目の前で起きてることが全てじゃない
トレードルールを作るとき、あるいは決まったルールでトレードするとき、
チャートを開いて、あれこれと検討しますね?
これはこれで間違いじゃないんですが、目の前の事象だけに意識が行くと、大事な部分を見落とすことがあります。これが、前回から言ってる「システムトレードで絶対に意識しておくべきこと」なんです。
みんなからたくさんコメントもらいました。
さまざまな視点からコメントを頂き、吉田も勉強になりました。
あらためて、ありがとうございます。
(言い回しは違うけど、答えが書いてありましたよ。)
では、吉田の意見を述べますね。
これは一意見であり、誰が正解で、誰が間違いというわけじゃないですよ。
師匠(為替和尚)に会ったころから、ずっと言われ続けたことがあります。
上がったら買う、下がったら売る。違ったら切る。せやけど、上がったら買うの「上がる」っていうことを、どう定義すんねん? ルールはなんでもいいねん。でも、それが10回中何回? 20回中何回? 30回中何回ワークすんねん。
統計的に検証して、優位性があることを確認せなあかんで!
この言葉はそれこそ100回以上聞いてます。
裁量トレード、システムトレード、自動トレードに関係なく、相場って言うものは同じことのくり返しです。上がったり下がったりをくり返しながら、ある種のパターンを形成しています。
学問で言うところのパターンではないけど、一定の法則性があるからこそ、みんなトレードルールを作れるわけです。
トレードは統計的、確率的に
とらえる必要がある
これが前回の質問に対する吉田の意見。
統計的・確率的にとらえるとは?
相場は、あなたの「眼の前にある限られた期間」だけじゃなく、何十年も前から、そしてこれらかも続いていくものです。
大きな値動きが発生するのはどんな時ですか? 指標発表? 経済危機?
全部そうですね。リーマン・ショックのような値動きはたしかに珍しいことかもしれないけど、極端な値動きは、年に1回は絶対発生しているのが為替相場の特徴。みんなの記憶に残っているイベントだけでもこんな感じ。
- ギリシャショック
- 東日本大震災
- リーマン・ショック
「確率的・統計的にとらえる」ということは、イレギュラーなイベントも念頭に置くてこと。
誰もが知ってる「リーマンショック」では、こんなエピソードもあります。
師匠はこの時、一晩で1000万の損失をだしたそうです。
別に損切りが出来なかったわけじゃなく、「利食いも損切りも新規注文も一切の注文が通らなかった」そうです。
リーマン・ショックのように大きな経済危機の場合、市場が大パニックを起こしますね。FX業者もカバー先に注文を投げることも出来ずに、注文を一切受けられなくなったみたいなんですよ。
で、師匠はなすすべもなく、1000万の損失を被ったというわけです。
「統計的・確率的にとらえる」という視点は、師匠の例にあるように
最悪の事態が起こりうることを
念頭に置く
ってことです。短い期間では起こりえなくても、過去まで遡って行くと、ギリシャショックやリーマン・ショックのチャートは出てきます。こういう時、自分のルールがワークするのか?
こういう大きなイベントでなくても、「連敗」したとき大丈夫か?
この「連敗」はかなり身近な問題ですよ。
もうひとつ大事なことをいうと、
将来もルールがワークするのか?
トレードルールは当然ながら、過去チャートを見ながら作りますね。
でも、実際にトレードする場合は、チャートの右端で判断する必要があるので、昨日まで使えたルールが今日も使えるかどうかわからない。
使えたとしても、これから「連敗」が続くかもしれない。
「連敗」は一番身近な
「最悪の事態」
だいたい、普通の人は3連敗すると、心が折れます。
だから、自分のルールをキチンと検証し、勝率などの基本的な数字を把握しておく必要があるんです。
ちょっと違う視点ですけど、NANIWANさんのコメントを紹介します。
「システムトレード」がどうやって稼働しているか分かりませんが、ちゃんとパソコン動いているとかですかね?
これも大事なことですね。プロトレーダーは、目の前のPCで注文ができなくなった最悪の場合を想定して、バックアップの注文の手段(電話だったり、予備のパソコンだったり)を用意してます。
これもハード面での最悪の事態への備えですね。
まとめ
トレードをするときは、必ず「統計的・確率的視点」を持ってください。
システムトレードの場合は特に重要です。
「統計的・確率的視点」は…
- 過去の事象からルールを作った場合、勝率を明確にする(期待値)
- 過去の勝率は未来の「期待値」
- 勝率が60%なら、残りの40%は負けることを意識する(100回トレードすると40回負ける)
- 連敗は必ず起こる
- 検証期間以外の大きなイベント-指標発表、経済危機、天変地異などの最悪の事態を念頭に置く
最後に、師匠のブログで吉田がべた褒めされてこそばゆい限りですが、
すごく大事なことが書いてあります。
「ブレインダンプ」!
吉田は「頭の棚卸」といってますけど、頭のなかであれこれ考えていると、考えがまとまらないことがあります。それを紙に書き出して整理するだけでも、状況が見えてくることがたくさんあります。
今日の記事は皆さんのコメントを頂いてから構成しなおしたので、ややわかりづらいところがあるかもしれませんが、ぜひ紙に書き出して、腑に落としてください。
ブレインダンプ・・・
頭の棚卸し・・・
スッキリしそうですね^^
今日の格言、ありがとうございます^^