わかってるが辞められない!ギャンブルトレード

2013/02/05 カテゴリ:メンタル
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わかってるが辞められない! ギャンブルトレード

ギャンブルと投資の差。以前に理屈の上から違いを説明しましたね?
でも、ほとんどの人が「わかっちゃいるけど辞められない!」
と植木等状態になるのは、ちゃんとした理由があります。
しかも、一度ハマるとなかなか抜け出せない質の悪い状態!


ところで、みんな。こんなフレーズどこかで見たことないですか?
トレードやってる人なら、一度は見たことあるでしょ?

「300円が1億円に!」
「100万円を1億円にした手法」
「10万円が半年で1000万になった。ワロタ」
「1万円を100万円にした秘訣」

そうです。商材とかの売り文句によくありますね。
では、これは? 「100円を1万円にする手法」

額面が小さくてショボって感じでしょ?


でも、みんな共通点があるんです。さて、その答えは?

 

リターンの金額に騙されるな!

一番最初の「300円を1億円」というのを除き、

みな元本が100倍になってる!

気づきましたか?

 
でも、100円を1万円だと、しょぼく感じるのはなぜ?
それは「最終リターンの額面が大きい」からです。
100万円を1億円だとすげーって感じますけど、1万円を100万円
と聞くと、なんか堅実な方法にみえちゃう。


倍率で見るとどれも同じ。


以前「それってギャンブル?投資? あなたの勘違い」という記事で、
ギャンブルと投資の違いに理屈の上で説明しました。
キーワードは「コントロール」。詳細を忘れた人、読んでない人は一度過去記事読んでみてくださいね。


FXトレードもギャンブルも、最初のきっかけは周りの誰かが儲けてるといった話しや、成功者の体験談、セールスコピーかもしれない。


でも、一度はじめてしまうと、別の作用が働き、あなたをギャンブルトレードに縛り付けるのです。

一度の成功体験がすべてを縛る

吉田は師匠(為替和尚)に会う前は、チャー◯マスターってところに所属して、トレードシステムの開発をしてました。この時のトレードはほとんど独学で、「フルタイムトレーダー」という著名な本にのっている「スクイーズ」という手法をメインにしてました。

「スクイーズ」とは?

ボリンジャーバンドとケルトナーチャネルを使い、ボラティリティの幅を規定。ボリンジャーバンドがケルトナーチャネルの間にある状態をボラのない「スクイーズ状態」と定義。
スクイーズ状態から再びブレイクアウトするポイントを狙った手法

これ自前でインジケータまで作り、状態が変わるとアラーム音まで鳴らすようにしたんです!
ビギナーズラックも手伝い、1回のトレードで100pipsぐらいを抜いてました。10枚張りなので、1トレード10万の荒稼ぎですわ。


最初の頃は

トレードなんて簡単じゃん!

ってホンキで思ってましたよ、ええ!

この時はちょうど冬だったので、前の会社の同僚とスキーに行く前に、

吉田「ちょっと待って、いまいい所なので!」
同僚「ん? 今何してんの?」
吉田「よし、行った! 10万で利確。スキー代、稼ぎました!」
同僚「へっ!?」

こんなことを本気でやってたんですよ。
トレードの怖さも知らない無謀な時期ですね。


でも、FXトレードをはじめたばかりの頃って、みんなこういう成功体験あるんじゃないかな? 怖さも知らないからメンタルもクソもないし、競馬とかみたいに難しいゲームじゃなく、基本は「上がるか下がるか1/2のゲーム」だし。

相場の世界ほどビギナーズラック
が通用する世界はない!

と思います。


で、その後、本当の怖さを思い知る。
負けが何度か続くと、めちゃめちゃビビリになる。しかも、ルールが決まってないから、損切りラインも曖昧。損失額のでかさに塩漬けになることも!


こういう状態になってから、あれこれと研究しだすわけです。


まずやることは、手法の見直し。星の数ほどあるインジケータをとっかえひっかえして、パラメーターも弄り倒す。


でも、根本原因が解決してないから、同じ事のくり返し。
いくらやっても結果が出ないと、別の手法を求めて

聖杯探しのたびに出る

わけです。吉田の場合は、聖杯探しではなく、自分の使っているトレードルールの改良をくり返しました。


そのあと師匠に会った時に一撃。

吉田「で、これこれこういうルールでトレードしてるんですよ…。どうでしょうか?」
師匠「やっぱり、素人やな。バイアスを全然見てへんな。」
吉田「バイアス?」
師匠「キチンとポイントを抑えてルールを作らにゃあ、インジケータをいじくり回しても結果は出えへんで」

ビギナーズラックで大儲けした成功体験を持ってる人は、もう一度あの快感を味わいたいと強く願うわけです。
最初の話に戻りますが、「1万円を100万円」にするのも、「100万円を1億円」にするのも「種銭を100倍にすること」に変わりない。


1年で100倍にしたとすると、ざっくりと利率にするなら900%ですよ。
最初の設定からムチャすぎますね?
これでもギャンブルでないと言い切れますか?


宝くじなんて究極のギャンブルです。しかも分が悪い方の。
運が良ければ300円で1億円になるかもしれないですけど、一生分の幸運を
使い果たさないとダメでしょうね。


FXトレードで、ビギナーズラックで儲けた人は別の法則が働いてます。
最初の成功体験をもう一度味わいたいという感覚です。


成功体験をすると、脳内で快感物質「ドーパミン」が作られます。これは
そのへんで売ってる麻薬の20倍以上の快感をもたらします。


だから、一度美味しい汁を吸うとドーパミンの快感を味わいたくて、

ギャンブル依存症

みたいになるわけです。
この感覚が残ったままトレードをしている限り、「ギャンブルトレードから抜け出せない」でしょう。

 

まとめ

ギャンブルトレードをやめて、堅実に勝ち組の仲間入りを果たしたいのであれば、前回の「それってギャンブル?投資? あなたの勘違い」に書いたきちんと収益をコントロールするトレードを心がける必要があります。

 

100万円を1億円にするといった、高倍率のやり方に頼らず、
堅実に利益を積み上げていく方法に切り替える必要があります。


最後に堅実に積み重ねた結果のひとつを示しますね。

シンドローム2012年ライブ口座運用実績

上の画像は、吉田が運営している「シンドローム」という会員制競馬予想ソフトの実績です。うちのブログの読者はあまり競馬のことが詳しくないと思うので、簡単に説明しますね。


上の実績は2万円の種銭が、1年間で10万円になったという例です。
ポイントは、「単勝」と「複勝」という配当のあまり大きくない馬券を使って、毎月ちょこちょこと利益を積み重ねていき、最終的に10万円で締めたという点です。

システム競馬と吉田は読んでますが、システムトレードよろしく、
キチンとルールを決めてリスク管理をしながら競馬をした結果です。


1回のトレードで荒稼ぎするのはたしかに気分のいいことですが、
その快感に引っ張られてトレードすると、いつの間にか

ギャンブルトレードから
抜け出せない

ってことになりかねません。


勝ちきれずに悩んでいる人は、ギャンブル依存症に陥ってないか一度見つめなおしてみてくださいね。

あらかじめ決めたとおりに実行するだけなのに、
感情が邪魔するなんて人間は不便な生き物ですネ

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