あなたは知ってる? 相場の本質

2013/02/02 カテゴリ:相場の考え方
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あなたは知ってる? 相場の本質

相場の本質ってなんだろ?
単に「上がったら買う」、「下がったら売る」だけではないはず。

 

吉田は、師匠(為替和尚)と電話などで、相場の話をよくする。
中心はどうやって相場の技術、知識を人に伝えるか、あるいか開発中の
自動トレードシステムのこと。


この日も師匠とふたりで自動トレードの話や、みんなに公開するFX動画
の内容について話をしていた。
話も一段落ついて、ふと疑問に思ったことを質問してみたんです。

吉田「自己啓発の本とかにもよく出てくるんですけど、”物事の本質”を
見ろって。じゃあ、相場の本質ってなんですかね?」
師匠「まず、相場に参加する目的を考えることや。日本の場合はもともと米相場からはじまったんやけど、あるときから相場の目的は金儲けに変わったんや」
吉田「本質って、金儲けってことですか?」
師匠「いや、それは手段であり目的やな」

なにげなく始まった雑談のような話。


みんなは「相場の本質」ってなんだと思いますか?

相場の本質は人間同士の戦いの場

ヘッジファンドを中心に、相場の世界も機械が幅を利かせてきてる。
でも、やはりメインプレイヤーは人間。機械のロジックで動いてるわけ
じゃない。つまり、

相場は人間の戦いの場

ってこと。
ここで相場の本質の話を考えてみます。
みんなは「相場の本質」ってなんだか考えたことありますか?


相場の本質とは

参加者の心理を読み解くこと

にあるんです!
相場には2種類の人間がいます。「買い手(ブル)」と「売り手(ベア)」です。
相場に参加する目的は「為替差益」や「スワップ金利」を手に入れること。
つまり、お金儲けですね。
だから、

「買い手」=できるだけ安く買って高く売りたい
「売り手」=できるだけ高く売って、安く買い戻したい

チャートで言うなら、「ヒゲからヒゲまで取りたい!」ってこと。
終わったチャートならヒゲからヒゲまでとるのに、いろいろ理屈をあとづけできるけど、実際動いているチャートでは、集団心理が働き、市場参加者はその心理に翻弄されることになるんです。

チャートは市場参加者の戦いの記録

「終わったチャートならなんぼでも言える」

師匠がくり返し言っているセリフ。
だけど、終わったチャートでエントリーポイントが見えないなら、そもそも
トレードが出来る段階に達してないと言えますね。
為替相場は24時間オープンしているので、絶えず「買い手」と「売り手」
が存在ます。どちらか一方だけってことは絶対ない。

「買い手」は売ってくれる人がいるから「買い注文」を入れられるし、
「売り手」は買ってくれる人がいるから「売り注文」を通せる。

どの局面でも、必ず「売り手と買い手が存在する」。ということは、そこに何らかの意図や心理があるってことです。
あなたがそのポイントで買いたいといっても、他のプレイヤーが、自分の利益にならないポイントであなたに売りを渡す必要はないんですよ?


よく師匠がこの現象についてこういう説明をしてくれました。

師匠「例えば、100pipsぐらいの右肩上がりのチャート(アップ)を想像してな。だいぶ、行き過ぎたから、ヒゲつけて落ちてくる。吉田っち、コレどう思う?」
吉田「どこかの節にあたって跳ね返ってくるってことですかね?」
師匠「そや、節や。それが値幅だったり、ピボットだったりするけど、底値に近いところから買いでもってた連中は、100pipsの利益があるなら、目標となる節付近でいったん利確に入る」
吉田「100pipsも取ってるなら、デイトレでも十分ですからね」
師匠「買いで持ってた連中がポジションをクローズするってことは、利確の売り注文を入れるってことや。新規で売りを入れるんじゃなく、利確の売りな」
吉田「新規売りと利確売りって違うんですか?」
師匠「別物やな。利確売りってことは、すでに買いポジションで十分な利益を得ているってや。だから、新規売りみたいにビビりながら入ってくる連中とはちゃうで」

「新規の売り」と「利確の売り」
同じ「売り注文」でもまったく別物だと師匠は言う。


そこには人の心理と感情が見え隠れする。

恐怖と欲という感情

(1)新規の売りを入れる人の心理

新規の売りに限らず、新規注文を入れる場合、どうしても

「その方向が正しいか=逆行したらどうしよう」
「トレンドが反転(ドテン)したらどうしよう」
「レンジにならないでくれ」

こんな感情が心に残ってます。勝っているトレーダーは、こういう心理を
克服する技術や考え方を身につけてますけど、たいていの場合
「恐怖」=ビビリが入ります。

ちなみに、師匠も大きな玉(100枚張り)を入れるときには、めっちゃビビリ
になって慎重に打つと語ってます(笑)。

(2)利確の売りを入れる人の心理

利確を入れる人の心理は、新規ポジションを立てる場合と異なり、心に余裕
があります。でも、もう少し利を引っ張りたいという「欲」が支配します。
たいていの場合「欲」が利確の判断を遅らせます。


トレンドの終焉に近い、ヒゲの部分で利確を入れられる人は、きちんと利確の目標を設定している人です。そこが起点になり、レートが落ちてくると、
「買い」を持った人間が、

あかん!このままでは利がなくなる

という恐怖の感情にとらわれると、一斉に買いポジションを決済します。

 

「新規の売り」、「利確の売り」
どっちにしても…

最後は恐怖に支配される

ってことです。

まとめ

相場の本質は「市場参加者の心理をどう読み解くか?」ってことにつきます。
買い手しか存在しない相場、売り手しか存在しない相場というのは、ありません。常に双方の参加者がいます。


終わったチャートなら、買い手、売り手の双方がどのような心理で、どのように決断したかがわかりますけど、チャートの右端でどう判断するか?

その根底にあるのは

市場参加者の心理を
どう読み解くか?

ってことです。
テクニカルはその道具にすぎません。
みんなも数字に翻弄されずに、チャートの裏側にある人の心理を「買い手」と「売り手」の立場で見てみてください。
きっと、チャートの見方が変わりますよ。

ボクラは人の感情なんてよくわからないから、
それをパターンとして利用するだけダヨ

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この記事に対するコメント

2 件のコメント

  • まつもと
    2013/02/02 11:32

    毎回々々面白くて、為になる記事をありがとうございます^^

    人間は使う技術が変わっても、恐怖や欲望の心理は数千年変わらないそうですね^^;

    次回更新も楽しみにしておりま~す!!

  • 2013/02/03 10:20

    技術の進歩に人間がついてけてないといったほうがいいかも。
    相場はここ10年で大分機械化、自動化されてきましたが、
    やはり売買判断をチャートに頼っている以上、人間の心理がからんで
    来ると思いますよ。

    特に相場の参加者が、そこで差益を抜きに行ってる限り、恐怖や欲望は
    今後も変わらないでしょう。
    100年前のテクニカルがワークするのも同じ理由だと思いますよ。