チャートを効率良く見るコツ
チャートを見るにしても、目的意識を持つ。これは大事なこと。
子供の勉強とおなじで、どんなに時間をかけても、ただ教科書を眺めているだけでは、効果は上がりませんね。脳が働いてないと思います。
いきなり、訳のわからん出だしからはじまりましたが、師匠(為替和尚)のブログに、「チャートを目的なく眺めていても意味ない」という記事が書いてありました。
まさにそう!
以前出会った人に、「俺は毎日チャートを8時間眺めてる」と自慢していた人がいます。でも、その時に頭が動いてないと、寝ているのと同じ。
師匠のブログは資金管理について触れてましたが、逆に、うちは効率良くチャートを見る方法について書きたいと思いますよ。
チャートを見る意味を考える
トレードするならわかりますが、習慣的にチャートを開く癖がついてませんか? 朝起きて、とりあえず、チャートをチェックする。
昨晩の動き、今のレートをチェックするだけならいいと思いますよ。
でも、急激なトレンドの発生を見て、飛びつきトレード。これはNG。
トレード以外でチャートを眺めるときに、目的意識を持っていますか? 自分のトレードルールを熟成させたり、より勝てるルールの検証をしたり、法則を見つけたり、理由は様々でしょうね。
今日も結論から書きますよ。ルールを煮詰めるにせよ…
頭の中で仮説を立ててチャート
を見ないと意味が無い
ということです。
言い切ると、あなたはこう反論してくるかもしれません。
チャートパターンを見つけるときは?
法則を見つけるときは?
そもそも、ルールが出来てないから、チャートを見るんじゃボケッ!
ちなみに、どれもアウトです。
なぜ、アウトなのかを説明します。
うちは最近はやりの偉そうなブログ(通称オラオラ系)と違って、言い回しで強引に納得させることはしません。
理由を説明しますので、あなた自身が判断してください。
仮説を立てずにチャートを見る危険
くり返しになりますが、吉田は4年半師匠と一緒に、自動トレードシステムを作ってきています。また、20年近く競馬の世界で、ソフトウェアや勝てるロジックの研究をしてきました。その経験を語りたいと思います。
勝てるロジックを作るために、チャートを眺める。この行為は非常に危険です!!
チャートを眺めながら、あなたの頭の中では、大きく相場が動いているところ(トレンド)に着目します。で、すかさず、クロスヘアを立ち上げ、75pipsか…。これなら…。
次に目が行くのが、トレンドの発生地点です(第1波)。で! たまたまワークしているテクニカルを見つける。イケル!
過去チャートに戻って、トレンド発生地点に、同じルールを適用してみる。やはり、ワークしている。
これはイケルで~!!
だいたい10回くらい「目視検証」を行うと、すべてワークしている。頭の中はお祭り騒ぎです!
で、検証そこそこに実弾トレードをしてみると、思ったとおりにワークせず、
- エントリー直後に即反転
- ルールを無視して、ヤマカントレード
という事態になり、気づくと目が眩むような損失!
駄目だ、こんなクソルール!
となり、振り出しに戻る。
出来の悪いすごろくみたいですが、こんな経験ありません? 聖杯探しの典型的なパターンだよね(笑)。
仮説を立てずにチャートを見ると、
最初に見つけた小さな優位性に
すがり、周りが見えなくなる
例えば、自動トレード開発の時もこんなことがありました。
師匠が「このルールでいけるで」と太鼓判を押してきた条件を、一緒のチャートを見ながら、ささっとチェックします。
吉田が返す答えは決まってこうです。「なら、このパターンはどうですか? こことここも?」
4年半自動トレードシステム開発に従事してわかった、大原則があります。これはおそらく普遍でしょう。それは、
トレンド発生時はすべての
テクニカルはもれなくワークする
そうなんですよ、ワークしちゃうから、どのテクニカルもエントリーが早いか遅いかの違いはあっても、結局は同じなんです。
逆にワークしないのが、低ボラティリティ、レンジ状態の時です。
こうなると、「じゃあ、このフィルタを追加してみようか」みたいなことになり、自分たちの視点はどんどんエントリーポイントに寄ってしまう。
つまり、昨日の「機械とボクらが見ている世界には差がある」で書いたように、「点のエントリー」にどんどん近づいちゃうんです!
だから、ご都合主義のスコトーマを作らないためにも、まず、机上で理屈を立て、仮説を立ててからチャートで確認しないと意味がないのです。
え? 仮説を立てつために必要な知識はどうするかって? それは、うちや師匠のブログを読んでください(笑)。公式サイトにもいろいろアイディアがかいてありますよ。
ウチ以外にも、情報ソースはたくさんあるはずなので、仮説が立てられないなら、まずはアンテナを張るところから始めたほうが、近道だと思いますよ。
今日の内容は正に、私に向けたメッセージに思えました。私も自分都合の、エントリーするための仮設をたててばかりいました。”理論は頭で。チャートは裏付け”を肝に銘じます。