チャートを効率良く見るコツ

2012/12/07 カテゴリ:FX相場の原理
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チャートを見るにしても、目的意識を持つ。これは大事なこと。
子供の勉強とおなじで、どんなに時間をかけても、ただ教科書を眺めているだけでは、効果は上がりませんね。脳が働いてないと思います。

チャートを効率良く見るコツ

いきなり、訳のわからん出だしからはじまりましたが、師匠(為替和尚)のブログに、「チャートを目的なく眺めていても意味ない」という記事が書いてありました。

 

まさにそう!

以前出会った人に、「俺は毎日チャートを8時間眺めてる」と自慢していた人がいます。でも、その時に頭が動いてないと、寝ているのと同じ。
師匠のブログは資金管理について触れてましたが、逆に、うちは効率良くチャートを見る方法について書きたいと思いますよ。

チャートを見る意味を考える

トレードするならわかりますが、習慣的にチャートを開く癖がついてませんか? 朝起きて、とりあえず、チャートをチェックする。
昨晩の動き、今のレートをチェックするだけならいいと思いますよ。
でも、急激なトレンドの発生を見て、飛びつきトレード。これはNG。

 

トレード以外でチャートを眺めるときに、目的意識を持っていますか? 自分のトレードルールを熟成させたり、より勝てるルールの検証をしたり、法則を見つけたり、理由は様々でしょうね。

 

今日も結論から書きますよ。ルールを煮詰めるにせよ…

頭の中で仮説を立ててチャート
を見ないと意味が無い

ということです。
言い切ると、あなたはこう反論してくるかもしれません。

チャートパターンを見つけるときは?

法則を見つけるときは?

そもそも、ルールが出来てないから、チャートを見るんじゃボケッ!

ちなみに、どれもアウトです。

なぜ、アウトなのかを説明します。

うちは最近はやりの偉そうなブログ(通称オラオラ系)と違って、言い回しで強引に納得させることはしません。
理由を説明しますので、あなた自身が判断してください。

仮説を立てずにチャートを見る危険

くり返しになりますが、吉田は4年半師匠と一緒に、自動トレードシステムを作ってきています。また、20年近く競馬の世界で、ソフトウェアや勝てるロジックの研究をしてきました。その経験を語りたいと思います。

 

勝てるロジックを作るために、チャートを眺める。この行為は非常に危険です!!
チャートを眺めながら、あなたの頭の中では、大きく相場が動いているところ(トレンド)に着目します。で、すかさず、クロスヘアを立ち上げ、75pipsか…。これなら…。

 

次に目が行くのが、トレンドの発生地点です(第1波)。で! たまたまワークしているテクニカルを見つける。イケル!

 

過去チャートに戻って、トレンド発生地点に、同じルールを適用してみる。やはり、ワークしている。

これはイケルで~!!

だいたい10回くらい「目視検証」を行うと、すべてワークしている。頭の中はお祭り騒ぎです!

 

で、検証そこそこに実弾トレードをしてみると、思ったとおりにワークせず、

  • エントリー直後に即反転
  • ルールを無視して、ヤマカントレード


という事態になり、気づくと目が眩むような損失!

駄目だ、こんなクソルール!

となり、振り出しに戻る。
出来の悪いすごろくみたいですが、こんな経験ありません? 聖杯探しの典型的なパターンだよね(笑)。

 

仮説を立てずにチャートを見ると、

最初に見つけた小さな優位性に
すがり、周りが見えなくなる

のです。この現象を「スコトーマ(心理的盲点)」といいます。簡単に言うと、自分に都合のいい事(コンフォートゾーン)の外の世界が見えなくなっている状態です。

 

例えば、自動トレード開発の時もこんなことがありました。
師匠が「このルールでいけるで」と太鼓判を押してきた条件を、一緒のチャートを見ながら、ささっとチェックします。
吉田が返す答えは決まってこうです。「なら、このパターンはどうですか? こことここも?」

 

4年半自動トレードシステム開発に従事してわかった、大原則があります。これはおそらく普遍でしょう。それは、

トレンド発生時はすべての
テクニカルはもれなくワークする

そうなんですよ、ワークしちゃうから、どのテクニカルもエントリーが早いか遅いかの違いはあっても、結局は同じなんです。
逆にワークしないのが、低ボラティリティ、レンジ状態の時です


こうなると、「じゃあ、このフィルタを追加してみようか」みたいなことになり、自分たちの視点はどんどんエントリーポイントに寄ってしまう。
つまり、昨日の「機械とボクらが見ている世界には差がある」で書いたように、「点のエントリー」にどんどん近づいちゃうんです!

 

だから、ご都合主義のスコトーマを作らないためにも、まず、机上で理屈を立て、仮説を立ててからチャートで確認しないと意味がないのです。

 

え? 仮説を立てつために必要な知識はどうするかって? それは、うちや師匠のブログを読んでください(笑)。公式サイトにもいろいろアイディアがかいてありますよ。

 

ウチ以外にも、情報ソースはたくさんあるはずなので、仮説が立てられないなら、まずはアンテナを張るところから始めたほうが、近道だと思いますよ。

理論は頭で。チャートは裏付けってことだね

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この記事に対するコメント

2 件のコメント

  • jedi
    2012/12/10 09:43

    今日の内容は正に、私に向けたメッセージに思えました。私も自分都合の、エントリーするための仮設をたててばかりいました。”理論は頭で。チャートは裏付け”を肝に銘じます。

  • 2012/12/10 11:31

    これはFXにかぎらず、競馬などのギャンブルにも言えるのですが、「結果の出ている」ものに対して、「その結果を得るルール」を作ってしまうと、後付けでいくらでも都合のいいルールができてしまいます。

    目で見て、これはいけると思っても、いざ統計検証してみると、さんさんたる結果だったという経験を何度もしてきました。

    事例ごとの教訓は大事なんですが、本当のトレードルールは、事例に最適化したものでなく、客観的に(統計的に)勝てるルールなのかを確認することが大事だと思っています。