自動トレードシステム開発の原点

2012/12/15 カテゴリ:自動トレード開発奮戦記
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「俺はプログラマという人種を信用せえへん!!」
「自分も自称トレーダーと名乗る人たちを見てきたけど、セミナー屋ばかりで、信用してないですよ」

これが、吉田と師匠(為替和尚)の最初の立ち位置。

 

今でこそ、ビジネスパートナーだの、師匠だ、弟子だといってるけど、最初は必ずしも友好的だったわけじゃないんですよ。

 

風体も生きてきた世界もまったく違う2人は、「プロトレーダーの思考を完全に落とし込んだ自動トレードシステムの開発(完全機械化)」という目的のためだけに、集まったと言っていいですね。

 

これまでの記事で、師匠と吉田の到達点がどこにいるかはわかってもらえると思います。師匠が言ってること、公式サイトに書かれていること。もともとは師匠の頭の中にあったことだけど、これを体系化し、明文化してきたのは、自動トレードシステム開発のためなんです。

 

縦横斜め、A,B,Cの考え方がどうして今の形になっているかを理解するには、これまでボクらが歩いてきた道を知ってもらうのが、一番手っ取り早いと思ってます。単に考え方だけを記事にするだけでなく、「自動トレードシステム開発奮戦記」として、その背景を語って行きたいと思ってます。

 

コワモテ師匠と、普通のサラリーマンにしか見えない吉田の出会いはこんな感じでした。

2人の限界点

為替和尚は悩んでいた。

あかん!
そこら中にお金が落ちているように思えて、トレードがやめられへん。
このままでは死ぬ!

吉田は悩んでいた。

今のルール、たしかに稼げる時は稼ぐけど、よく騙しにあうし、トレードしてはいけないポイントの定義をすると、例外処理が多すぎる!

このあたりが、独学の限界かな。

いま組んでる連中の作るルールも、たいしたパフォーマンスは出ないし…

2009年のことである。


為替和尚は会社を経営する傍ら、裁量トレーダーとして生計を立てていた。吉田と出会う直前は、1ヶ月の収支として過去最高益を記録していた。
しかし、チャートを見ていると、そこら中にお金が落ちている気がして、ついつい徹夜でトレードしてしまう日々を過ごしていた。

稼げるけど身体がしんどい

吉田はもともと競馬を専門としていたが、2007年末から知人の影響でFXをはじめる。その時、トレード塾を運営している会社を知人に紹介され、彼らと自動トレードシステムの開発をしていた。
吉田はハナから裁量トレーダーになるつもりはなく、銀行口座でただ寝ているお金を、自動トレードで増やしたいと考えていた。

しっかりしたトレード理論が欲しい

こんな悩みを抱えていた2人が出会ったのは、ほんとうに偶然。

プログラマを探していた和尚とトレードを学びたい吉田

2009年の1月頃。mixiのFX系コミュニティ主催の無料セミナーが名古屋で開催された。このセミナーの講師が為替和尚である。セミナーは募集開始30分で定員に達し、キャンセル待ちの状態だった。

 

吉田は東京在住で、しかも仕事が立て込んでいたため、このセミナーには参加できなかったが、競馬時代からの友人であるLPさんがこのセミナーに参加した。

 

このセミナーには他にも特別講師として、中小ファンド向けに自動トレードシステムの開発をしているプログラマー「たか@フリーマン」という方が招かれていた。

 

セミナー終了後、裁量トレードの限界を感じていた為替和尚は、たか@フリーマンに声をかけ、自分の考え方を自動トレードシステムに落とし込めないか相談していた。

 

その話を立ち聞きしていた友人のLPさんは、帰り間際、和尚に連絡先を渡しながらこういった。

「東京にええプログラマがいるから、話だけでもしてみるか?」

このプログラマが、吉田である。

スカイプでの顔あわせ

「LP」さんと為替和尚の友人である「ともワン」さんのセッティングにより、2009年5月末に、吉田と為替和尚がスカイプではじめて顔合わせをすることになる。

(オンラインで顔も見えないのに、顔合わせ…?)

 

スカイプでの初会合で、お互いの考え方、自分の立場などを述べた。この中で語られた最初の会話が、冒頭にある…

「俺はプログラマという人種を信用せえへん!!」
「自分も自称トレーダーと名乗る人たちを見てきたけど、セミナー屋ばかりで、信用してないですよ」

という言葉である。為替和尚は、以前仕事でプログラマを雇った時にトラブルにあっており、プログラマに対して不信感を抱いていた。

 

吉田もトレード塾運営会社と組んでシステム開発を行なっていたが、きちんとしたノウハウの伝達が行われておらず、ほとんど独学に近い状態だったので、システム開発をタダでやらされるのではないか? という不信感を抱いていた。

 

お互いに腹の中を探りあう形で、穏やかではあるが、ある種の緊張感をもった会合は進み、その中で為替和尚は…

俺は裁量トレードには自信がある。今でも十分に稼いでいる

と言った。これに対して吉田は

和尚がどれほどすごいトレーダーでも、24時間トレードできますか? 機械はできますよ。やろうと思えば、1秒間に何十回何百回のトレードをこなすことも、複数の通貨を同時に攻めることも出来るんです!

ある意味、お互いの立場、これまでのキャリアをかけた意地の張り合いだった。

 

緊張感を伴った初会合はこうして幕を閉じた。
6月に名古屋で直接会う約束をして。

 

名古屋で、吉田は為替和尚が他のトレーダーとは異なる視点を持っていることに驚かされることになる。

よくこの2人、組む気になったネ! 人間はオモシロイな。

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この記事に対するコメント

3 件のコメント

  • jedi
    2012/12/17 22:47

    続きのエピソードが楽しみです。

  • yokiee
    2013/04/17 19:40

    章ちゃんは確かに信頼できる『ええプログラマ』ですね(*´∀`*) 

  • 2013/04/20 16:52

    yokieeさんお久しぶり!